現代製鉄は今年の5月と11月だけで、事故による6人の死者が発生した。

 

[スポーツソウルドットコム|ソ・ジェグン記者] 今年の韓国産業界は、文字通り「多事多難な一年」となった。現代製鉄、サムスンエンジニアリングなどの大手企業が運営する事業所では、安全不感症による人身事故が後を絶たなかった。各社は安全上の注意を強化すると発表したが、不安は簡単に鎮まらない。


今年人身事故で困惑を招いた代表的なところは、今年だけで、安全管理不足で8人の死者が発生した現代製鉄。先月26日、忠清南道(チュンチョンナム・ド)唐津(タンジン)松山面(ソンサン・ミョン)にある現代製鉄唐津工場内の現代グリーンパアワー発電所7号機の新築工事現場で、副生ガスの一種であるBFG(Blust Furnace Gas)が逆流する事故が発生した。この事故で勤務者のヤン氏(51)が死亡し、8人が負傷した。
現代製鉄唐津工場では今年の5月にも、電気路の補修作業の過程で、アルゴンガスが漏れ、協力会社の従業員5人が死亡する事故が発生した。当時、事故で現代製鉄・製鋼機械長1人を含む職員3人が業務上過失致死の疑いで逮捕され、労働補修作業の総責任者である生産本部長などの12人は、不拘束起訴された。

相次ぐ事故に現代製鉄は26日、チェ・ボンチョル安全環境本部長(副社長)、イ・ソンユン生産本部長(副社長)、イ・ジェゴン整備部長(専務)3人の役員の辞表を受理するなど、問責人事を断行した。今月初旬には、“安全管理統括対策委”を新設し、安全関連投資予算1200億ウォンを確保することはもちろん、約100人の安全管理担当者を150人まで増員するなどの自己救済策を出したが、相次ぐ事故で現代製鉄は先日18日、現代車グループの主要系列会社の社長団人事で昇進者が出なかった。


ポスコも、今年だけで4人の死者が発生するなど、各種の安全事故が相次ぎ、不十分な安全管理が議論になった。24日午後5時35分頃、江原道(カンウォン・ド)江陵市(カンヌン・シ)玉渓面(オッケ・ミョン)ジュスリにあるポスコのマグネシウム製錬工場でアンモニアガスが流出する事故が起きた。
この事故で、水スプレーノズル作業中だった協力会社の従業員クォン氏(38)がガスを吸い込んで病院に運ばれ治療を受けた。事故が発生した工場では、11日にもマグネシウム(9t )が自然発火し、火災が発生して工場の壁30㎡が焼かれた。


ポスコ浦項(ポハン)製鉄所でも事故が相次いだ。先日16日午後8時30分頃、ポスコ浦項製鉄所、ファイネックス第3工場の新築工事現場で、ポスコ建設の下請け業者の従業員3人が、66mの高さのプラントの酸素設備に設置されたコールドボックス内部を点検するところ、窒素ガスなどにより窒息死した。
同日午後2時30分頃には、浦項製鉄所内のポスコケムテック・石灰焼成工場で、ポスコケムテックの下請け業者の従業員1人が、手すりの安全地帯を拡張するために溶接作業を行うところ、6m下の地面に落下して死亡する事故が起きた。相次ぐ人身事故に雇用労働部・浦項支庁(以下、浦項支庁)は、23日から浦項製鉄所内ポスコ建設が施工するすべての建設現場について、「建設現場の安全衛生特別監督」を実施中だ。


サムスンエンジニアリングでも大事故が起きた。今年7月26日、蔚山市(ウルサン・シ)南区(ナム・グ)にあるサムスン精密化学の敷地内SMP(ポリシリコンの合弁会社)のポリシリコン生産工場新築工事現場で、1400t規模の消防水タンクが爆発し、労働者3人が死亡、12人が怪我する事故が発生した。
初めての事故に、その翌日の27日にパク・ギソク(59)サムスンエンジニアリング代表取締役は、謝罪文を掲載し、「SMP蔚山事業所で発生した不慮の事故で、ご心配をおかけし、心から謝罪する」とし「誰よりも心痛を大きく感じられる遺族の方々に、深い謝罪と慰労の言葉を申し上げる」と伝えるなど、事態の収拾に乗り出した。

しかし、当時の警察捜査の結果、事故が発生した水タンクに使用された2万個以上のボルトのうち、約5千個は中国産の不良ボルトだったことが明らかになり、サムスングループは事故の責任を問い、パク・ギソク代表取締役を解任し、パク・ジュンフム(59)運営統括を後任に決定する人事を断行した。

 

不十分な安全管理による人身事故は、化学業界でも絶えなかった。今年の2月、サムスン電子の京畿道(キョンギ・ド)華城(ファソン)工場の“ふっ酸漏れ隠蔽疑惑”を主張する市民団体。|ソ・ジェグン記者

 

安全管理不十分による事故は、化学業界でも絶えなかった。今年3月、全羅南道(チョンラナム・ド)麗水市(ヨス・シ)にある国家産業団地内の大林産業・高密度ポリエチレン(HDTP)の工場で、爆発事故が発生し、労働者6人が死亡、11人が負傷した。工場内の貯蔵トップのマンホールを設置する過程で、内部の残留ガスを取り除く作業を行っているところ、安全措置を疎かにしたため、事故が発生したのだ。
当時の事故で、大林産業と下請け業者の従業員5人が拘束起訴され、9月、裁判所は、これらの中で大林産業の工場長キム氏と大林の下請け業者である株式会社ユハン技術の現場所長キム氏などの2人に、懲役1年6ヶ月・執行猶予3年を言い渡した。残り3人の大林側の従業員らには、禁固2年、執行猶予3年が言い渡された。


今年5月には、サムスン華城工場の生産11ラインの中央化学物質供給システム(CCSS)タンク室の解体過程で、ふっ酸が漏れて作業員3人が怪我をする事故が発生した。当時事故で華城工場のサムスン電子・安全管理責任者3人と、工場内のふっ酸タンクなどを補修管理する協力会社STIサービス専務を含めた現場・安全管理責任者4人が立件された。
華城の工場は今年1月27日にもふっ酸配管の交換作業の過程で、ふっ酸ガスが漏れて、労働者1人が死亡、4人が怪我をする事故が発生した。

 

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