11日正午、東京・新大久保にあるK-PLUS内USTREAMスタジオでは、「第1回新大久保映画&ドラマ祭(仮称)」の企画発表会が行われた。|撮影:安宰範 |
[スポーツソウルジャパン|安宰範記者] 韓流の中心、またその発信地と呼ばれる新大久保で、韓国映画、ドラマ、舞台までを併せる新たな文化コンテンツが産まれようとする。
11日正午、東京・新大久保にあるK-PLUS内USTREAMスタジオでは、「第1回新大久保映画&ドラマ祭(仮称)」の来年3月開催を向け、実行委員会の関係者らをはじめ、コリアンタウン地域経済の有力者と新大久保の飲食店関係者らを招いた企画発表会が行われた。
「新大久保映画&ドラマ祭」とは、多様性が具現される地域文化祭として“地域活性化”“韓流文化の中心地”“多文化な街”という3つの軸を中心にし、新大久保を拠点にする異文化の人々が、共生、共栄、和合できる“多文化共生の文化祭”を目指す。
その内容には、
・日本未公開の韓国作品の中から、作品性を考慮して厳選された『映画』の上映
・放送局と協力し、新作『ドラマ』を中心に試写会を開催
・日韓大学生らを対象にした『学生創作映画コンペティション』を行い、優秀作品を授賞
・演劇や韓国伝統唱劇(パンソリ)などの『舞台』上演
という4部門を設け、10日間(予定)行われる「新大久保映画&ドラマ祭」を通じて、およそ1万人以上の観客らの参加を誘導し、年間150万人も新大久保を訪問する観光客に、この行事をアピールすることで、新大久保をより確固たる韓流文化の中心地として発展させることが、趣旨である。
この日の会議では、まず「新大久保映画&ドラマ祭」の企画説明とともに、本行事の開催に向かって、今後の計画や具体的スケジュールなどが取り上げられ、各関係者らが意見を交えた。
まず本件の企画内容に関するプレゼンテーションを披露した洪聖協(ホン・ソンヒョップ)博士(日本生産性本部ERMの主席研究員、YSCIグローバル経営戦略研究所の所長、東京未来大学モチベーション行動科学部教員)は、「約440店もある新大久保の各店舗が、この祭りに積極参加しなければ、実現は厳しい」と強調しながら、「そのためには、参加店舗らのメリットが生じなければならない。街が人で賑わうことで店が繁盛することは当然」と、新大久保を生活の基盤とする経営者らに、積極的な参加を呼びかけた。
「新大久保映画&ドラマ祭」の共同実行委員長を務める李承珉(イ・スンミン)氏。|撮影:安宰範 |
また、“在日特権を許さない市民の会”によるデモなどで、新大久保の地域経済が停滞していく深刻な模様に、「この街を再び活気あふれる街に復活させるためには、地域住民が中心となって再生に挑まなければならない」と、本映画祭の開催を初めて企画した李承珉(イ・スンミン)氏(共同実行委員長、新大久保語学院院長)は、「本件は、この商店街の経営者らが積極的に参加することはもちろん、韓日民官からの協力も必要なため、駐日韓国大使館、駐日韓国文化院、在日本大韓民国民団、在日韓国商工会議所、在日本韓国人連合会、㈳在日韓国農食品連合会、在日韓国人貴金属協会、新宿区役所などに協力を得るため、今後各所を訪れ企画説明に臨む」と今後の計画を伝えた。
さらに年中には、本映画&ドラマ祭に関する公式マスコミ発表会を開き、関係業界にアピールするつもりだ。
原田徹事務局長(中央)は「新大久保映画&ドラマ祭」を、将来国際的な映画祭として発展させたいという旨を示した。|撮影:安宰範 |
また、映画制作や釜山国際映画祭などに関わった「新大久保映画&ドラマ祭」の原田徹事務局長は、来る10月3日韓国・釜山で開催される「第18回釜山国際映画祭」に出席し、「新大久保映画祭に関する説明を兼ね、韓国の映画制作業界からの上映作品支援と役者らのイベント参加などの協力を求める」と述べつつ「その他、韓国内で毎年行われる各地域映画祭の関係業界や韓国マスコミにも、支援を要請する」と付け加えた。
会議では、参加店舗にとってどのようなメリットを与えるかが論議の中心となった。
実行委員会はまず、具体的な案として「新大久保映画&ドラマ祭」の記念Tシャツと映画祭の招待券を配布、公式ホームページ及びポスター、カタログなどに店舗名を記載、上映作品の出演者のファンクラブ会の開催などを提案した。
一方、来る9月24日には、㈳在日韓国農食連合会の会長を務める申尚潤(シン・サンユン)氏を中心に、「新大久保映画&ドラマ祭」のスポンサー開拓に関する会議が行われる予定だ。