錦湖アシアナグループ3世の朴世昌、錦湖産業生死で“承継運命を左右”
入力 : 2013-09-05 16:11:58 / 修正 : 2013-09-05 16:11:58

 

債権団は錦湖産業の経営正常化に関する約定を締結した後、資本蚕食が50%を超えてワークアウト事由が発生するなど、会社経営が厳しくなる場合、朴三求(パク・サムグ)錦湖アシアナグループ会長と朴世昌(パク・セチャン)錦湖タイヤ副社長(写真)が保有している錦湖産業の持分全てを売却し、経営権を剥奪する見通しだ。|写真提供:錦湖タイヤ

 

[スポーツソウルドットコム|ファン・ジュンソン記者] 去年6月、格納庫から3世経営の始まりを知らせた朴三求(パク・サムグ、68)錦湖(クムホ)アシアナグループ会長の長男朴世昌(パク・セチャン)錦湖タイヤ副社長の肩が、最近急激に重くなった。
父親を助けたり、有償増資に参加したり、担当している主力系列社である錦湖タイヤの実績改善を成し遂げたりするなど、グループ再建のために積極的に臨みいい評価を受けているが、持株会社の錦湖産業の経営正常化に亀裂が生じたため、全てを失う可能性が見え始まったからだ。


錦湖産業は資本蚕食率が80%に達成し、上場廃止される危機におかれている。債権団は錦湖産業の負債を減らしつつ資本金を増すため、系列社である錦湖アシアナ航空が保有した錦湖産業のコマーシャル・ペーパー(CP)を孫会社の錦湖ターミナルに譲渡して、株式13%に転換する予定だった。しかし、“新規循環出資禁止”を叫んだ公正取引委員会(以下、公正委と表記)の反対で霧散された。
債権団の当初計画通り、錦湖産業のCPを錦湖ターミナルが買い取ると、錦湖グループは、錦湖産業→アシアナ航空→錦湖ターミナルになっている支配構造が、錦湖産業→アシアナ航空→錦湖ターミナル→錦湖産業と繋がる構造に代わる。これは公正委が強く反対している循環出資構造である。


錦湖産業の債権団は、会社を救うために次期方案を立てなければならないが、ろくな対策はないという。場外市場で該当持分を大量売買(ブロックセール)する方案が取り上げられているが、債権団は「市場で売渡物量が出てくると、株価が大幅に落ちる恐れがある」と慎重な態度をみせた。債権団は5日、錦湖産業の正常化のために方案を発表する予定だ。
もし、債権団のこうした努力にも関わらず、錦湖産業が資本蚕食状態を解決できないと、その災難は朴三求会長などオーナー一家が受けることになる。債権団は錦湖産業の経営正常化に関する約定を締結した後、朴三求会長と朴世昌副社長が保有する錦湖産業の持分全てを売却し、経営権を剥奪する見込みだからだ。


となると、これまで朴父子がグループ正常化のためにかけきた努力が、水の泡になる。朴三求会長と朴世昌副社長は、私財まで使いながら有償増資に参加するなど、グループ正常化に力を入れてきた。さらに朴世昌副社長は、錦湖産業と錦湖タイヤの有償増資で持分が増し、将来後継構図のために土台を設けた状態だ。
CEOスコアによると、錦湖グループの資産承継率は、43グループの平均値である30.03%より19.12%高い49.15%を記録している。オーナー一家が保有した約1416億ウォン(約128億7千万円)という資産の中、朴三求会長の資産は、719億5千万ウォン(約65億4千万円)、朴世昌副社長は696億8千万ウォン(約63億3千万円)で同様な規模。これは韓国内62個の商号出資制限された企業集団の中で、総帥がいる43社グループの中、11位に該当する。

実際、韓国金融監督院の電子公示システムをみると、朴三求会長と朴世昌副社長は有償増資を通じて錦湖産業の持分を、それぞれ7.23%、6.96%を保有している。債権団を除いた個人としては最大株主である。
また、朴三求会長と朴世昌副社長は錦湖タイヤの有償増資にも参加し、それぞれ3.31%、3.22%の持分を確保した状態だ。債権団であるウリ銀行(20.34%)、錦湖アシアナ文化財団(3.47%)に続き、最も多い割合。


財界関係者は、「朴世昌副社長が錦湖タイヤで高い実績を上げていて、有償増資を通じて持分も確保。後継構図を固めている」としながら「しかし、全ては持株会社である錦湖産業が経営正常化を達成した時に可能な話だ」と述べた。続いて「朴三求会長は、2010年錦湖産業がワークアウトになってしまい、全てを失ったことがあるが、朴世昌副社長は3世経営を始めたばかりの新経営人だ。まともに翼を伸ばすこともできず、それを失われるかも」と付け加えた。


一方、錦湖グループ関係者は、「全ては債権団が決定する。ワークアウト中であるだけに、会社は債権団の決定を従うだけだ」とし、「資産承継率は多少計算が間違っている。会社を救うために持っていた持分を売ってしまい、また自費で買ったもの」と明らかにした。

 

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