映画「隠密に偉大に」で、リ・ヘジン役を演じた俳優のイ・ヒョヌが、<スポーツソウルドットコム>とインタビューを行った。|ペ・ジョンハン記者 |
[スポーツソウルドットコム|パク・ソヨン記者] 「イ・ヒョヌ、キム・スヒョン、パク・ギウン。僕ら3人って最強の組み合わせでしょう?」
映画「隠密に偉大に」(監督 チャン・チョルス)は、公開前から大きな話題を呼んでいた。理由は“今最も注目される俳優”として韓国はもちろん海外までその人気を広めているキム・スヒョンの初めての銀幕デビュー作であり、同名のウェブトゥーン(ウェブ漫画)が大変な人気を集めたからだ。
そして先日5日、映画が公開されると、その反応はますます現実化なり、韓国映画歴史上、公開して最短期間である36時間で100万人の観客を突破させた。そして2013年公開作の中では一日最多観客、公開12日目には累積観客数が500万人を突破する新記録を更新した。
ところが、キム・スヒョンに集中すると予想したスポットライトは、リ・ヘジン役を演じたイ・ヒョヌ(21)に分散された。観客らは、期待を超えるキャラクター演技と前作とは全く違う彼のイメージ変身に魅了されたのである。
しかし(?) 先日10日午後、ソウル・加山洞(カサン・ドン)にある<スポーツソウルドットコム>の社屋で会った彼は、“いったいリ・ヘジンをどうやって演技したのかな?”と思うくらい、“キレイで透明な人”だった。そしてイ・ヒョヌは、ちょうど成人になった歳と合わせて少年と青年の間をかっこよく行き来する眩しい笑顔で挨拶してきた。
イ・ヒョヌが<スポーツソウルドットコム>のカメラの前で、新鮮な魅力を発散している。|ペ・ジョンハン記者 |
◆リ・ヘジンとイ・ヒョヌ
イ・ヒョヌは「隠密に偉大に」で、北朝鮮の5446部隊という特殊部隊の組長であり、最年初南派要員であるリ・ヘジン役を努めた。リ・ヘジンはウォン・リュファン(キム・スヒョン)を無限に信頼し、憧れながら、彼のために犠牲を払うキャラクターである。平凡な高校生に偽装し、ウォン・リュファンとリ・ヘラン(パク・ギウン)とともにしながら、複雑な内面の葛藤を体験する。
キュートなルックスに男らしい魅力まで、リ・ヘジンとイ・ヒョヌは実際にも似ていた。
「リ・ヘジンは、ウォン・リュファンのことだけを見て、慕って、犠牲するすてきな男です。生真面目なところもありますけど、それはウォン・リュファンを真似してきたからです。特に原則主義というところが。だけどすごく魅力的な子です。時にはかわいらしくて、また戦う時やまなざしを発散する時は男らしくもなります。リ・ヘジンを演じながら、自分のイメージ変身ができると感じましたね。キャラクター一つでそれが一瞬に変わることはありませんから。純粋でキレイなイメージに、そっと違うところをのせようとしたんですけど、上手くいったようで満足しています。
「隠密に偉大に」の中で、キム・スヒョンとイ・ヒョヌの2ショットに、劇場にいたたくさんの“女心”は揺さぶられた。|オンライン・コミュニティより |
リ・ヘジンは、盲目的にウォン・リュファンのことだけをみる。そのためイ・ヒョヌはキム・スヒョンとの2ショットが多かった。これは女性観客らに大きくアピールし、二人のイケメン俳優の2ショットが出るたび、劇場の女性ファンは静かにため息を吐いた。劇中ウォン・リュファンがリ・ヘジンに帽子をかぶらせてあげるシーンでは、劇場が揺れる(?)くらいだった。
映画を観た一部のネチズンたちは、リ・ヘジンとウォン・リュファンの間に同性愛コードがあると言及したりもした。またリ・ヘジンが「僕は平凡に生まれた組長の…」というセリフの後に「隣家に生まれます」ではなく「妻として生まれます」というセリフに替えてほしいと求める意地悪な連中も少なくもなかった。同性愛の話が出てくると、イ・ヒョヌは「ハハハハ!」と爆笑した。
「リ・ヘジンは小さい頃からウォン・リュファンだけをみて、憧れてきた人物です。同性愛コートとは全く違うと思います。あとで二人が一緒に生活しながらウン・リュファンが少しずつ変わっていく理由の一つは、リ・ヘジンを要員ではなく、弟のように思うからです。お互いが支え合う仲になるというか。“リ・ヘジンが平凡な組長の妻になりたいと言ってるようだった”というネットユーザーのコメントは、実は僕も読んだんです。すごく受けましたね。まあ、僕のことをかわいくみてくださって、ありがたい限りです」
かっこいいポーズを決めてくれたイ・ヒョヌ。|ペ・ジョンハン記者 |
「隠密に偉大に」の人気の原動力は、イ・ヒョヌ、キム・スヒョン、パク・ギウンという3人のイケメン俳優が持つチケットパワーである。そしてこの3人は原作での主役たちと完ぺきに一致した演技を披露したからでもある。
「もし、キム・スヒョン、パク・ギウン、イ・ヒョヌではなかったら、こうした結果が出たかと思いますか?」と尋ねると「よく分かりませんが、僕たち3人が最強じゃないですかね(笑)」と堂々と答えた。映画は、男性映画ファンの場合、酷評もあったが、女性映画ファンは確実に魅了される作品だった。
「この映画には、俳優たちがたくさん出てきますので、女性の方が好きな要素が結構あります。だから男性客は少ないですけど、でも実際に観たらそうではありません。映画で表現される人物の間で起こる状況とアクション、友情と義理など、このような感情は男性ファンが見ても共感できる要素ですから。それから、パク・ウンビン姉さんとイ・チェヨン姉さんも出てきますよ(笑)」
同性愛コードについて質問されると、イ・ヒョヌの笑いは止まらなかった。|ペ・ジョンハン記者 |
◆イ・ヒョヌにとって、キム・スヒョンとパク・ギウンとは?
イ・ヒョヌは、キム・スヒョンと同じ所属事務所の仲間でもあるが、今回の作品で初めて共演した。パク・ギウンも明るい性格だが、3人が初めて顔を合わせた時は、結構気まずい空気が流れていたそうだ。
キム・スヒョンはインタビューで、「3人が初めて会ったときは、その間で妙な気の戦いがあった」と表現したが、イ・ヒョヌは、「それほどではありません」と笑顔をみせた。しかしこの3人の男は、いつの間に“切親”となっていた。イ・ヒョヌにキム・スヒョンとパク・ギウンはどんな存在だろうか。
「初対面って気まずくなるのは当然でしょう?みんな活発な性格だけど、照れくさくてさきに近づくことが難しかったわけです。それで撮影が始まるといつも一緒にいるわけだから、互いに笑って面倒みてあげて、いたずらもして、そうして自然に仲良くなったんです。ムードメイカーとして誰かを選ぶことができないくらい、みんな“ノリノリ”でしたから。本当に和気あいあいでしたね。二人のお兄さんたちにはありがたいことがたくさんあります。まだ未熟な僕なのに、兄さんたちは何もかも僕のことに合わせて、教えてくれて、見守ってくれたんです。そのおかげでこのようないい結果が出たと思います」
先月28日に行われた「隠密に偉大に」の試写会でのイ・ヒョヌ(左)とパク・ギウン。|イ・セロム記者 |
キム・スヒョンは2007年、パク・ギウンは2005年俳優デビューした。イ・ヒョヌは2004年エキストラから初めて2006年13歳の時、子役主人公を務めている。
“演技先輩”のイ・ヒョヌに“演技後輩”であるキム・スヒョンとパク・ギウンに関する質問をすると、彼は「僕なんかがどうやって」と謙遜な姿勢をみせた。“末っ子”のイ・ヒョヌに“兄さんたち”に羨ましいところを聞くと、ヒョヌは満面に笑顔をみせながら「たくさんあります」とさまざまなエピソードを打ち明けてくれた。
「ギウン兄さんは、10年を超える経歴のおかげで、自分なりのノウハウがたくさんあるんです。状況に合わせるのがすごく旨いですね。そして相手によく合わせてくれるタイプですし。スヒョン兄さんは情熱がものすごくて、賢い俳優です。演技はもちろん自分が何をみせればかっこよくなるのか、自分の魅力が分かってそれを極大化する人なんです。演技が旨い二人だから、僕も色々なことを学んで感じることができました」
「兄さんたちが羨ましいと思ったことですか?それもたくさんあります。まず、二人の身長が羨ましいですね(笑)。スヒョン兄さんが持っている自分の魅力を極大化させるノウハウや、演技する時の情熱が羨ましいです。ギウン兄さんは、性格がよくてハンサムなところが羨ましいですね。今回の作品で二人に出会えたことは、すごく嬉しくて幸せなことです」
キム・スヒョンがインタビューの時にイ・ヒョヌのことをとても褒めたことを伝えると、「同じ事務所だからじゃないですか?ハハハ!ありがとう!兄ちゃん。僕ももっと頑張る。兄ちゃんは最高だよ!だからご飯は兄ちゃんがおごってね」
イ・ヒョヌは「隠密に偉大に」を通じて子役イメージを脱皮し、男の魅力が感じられる“男”になっていた。|ペ・ジョンハン記者 |
そして、21歳らしく天津浪漫な魅力にあふれる俳優でもあった。|ペ・ジョンハン記者 |