[ウォン・セナ記者の芸能Talk]“歌王”チョー・ヨンピルの特別な贈り物
入力 : 2013-04-19 16:29:53 / 修正 : 2013-04-19 16:29:53

 

歌手のチョー・ヨンピル(写真)が、19thフルアルバムのリリースに先立ち、新曲『Bounce』の音源を公開。爆発的な人気を集めている。|スポーツソウルドットコムDB

 

[スポーツソウルドットコム|ウォン・セナ記者] “チョー・ヨンピルの新曲が出ているけど、そのアルバム、まだ売ってなかった?”


この間、地方にいる母親から突然電話がきて、チョー・ヨンピルの新譜のリリースについて聞かれた。普段音楽といってもTVやラジオなどで流れるトロットをよく聴いていて、アルバムといっても高速道路のサービスエリアで売っている諸曲のまとめものを買うだけの母が、“自から”レコード屋さんを訪ね“自分で”彼のアルバムを買いたいという意思を示したのだ。
長い沈黙から音楽ファンらのそばに帰ってきた“歌王”チョー・ヨンピル(63)の存在感は、このように大きくて深いものだった。
そして日常でもその変化が実感できるほど、彼は名不虚伝な“フォース”を自慢しているのである。


10年ぶりに19thフルアルバム『Hello』をリリースするチョー・ヨンピルが、アルバムのリリースに先立ち、シングル『Bounce』を公開したのは、先日16日のことだった。この曲は公開1日でMnet、NAVER MUSICなど、各種音楽配信チャートを席巻。19日現在は、韓国の主要音楽チャート9ヶ所で“掌握”する底力をみせている。
20代以下のアイドル歌手たちが主導してきた音源チャートで、還暦を超えた歌手が1位を記録したことは、チョー・ヨンピルが唯一であり、韓国歌謡史上、新紀元を成し遂げたのである。
1968年デビューし、今年で45年目を迎えたチョー・ヨンピルは、これまで各種アルバムチャート、大型歌謡授賞式で数えられないほどの1位を獲得し、数々の記録を残している。
しかし急激に変わってきた音楽市場で、特にオンライン・音源チャートにて1位ということは、これが初めてのこと。

 

チョー・ヨンピルの新曲『Bounce』が公開し、新しいフルアルバムに対する期待も高まっている。|スポーツソウルドットコムDB

 

この10年間のブランクの間、確実なアルバム活動はしなかったチョー・ヨンピルは、 “両親世代”には説明が要らない歌手であるが、“アイドル世代”にとっては多少不案内な名前であるのも事実。
既成世代と新世代で両極化されている現音楽市場で、彼の久々の新譜が若い世代の心まで掴んだことは、歌謡界に与える意味が実に深い。
チョー・ヨンピルの突風はひと言でまとめられる。“コンテンツの力”なのだ。『Bounce』が、10代から50・60代にまで全世代を抱き合わせるほど“いい歌”であるからだ。大衆性と音楽性を揃えているという評価だ。
『Bounce』は跳ねるようなピアノ演奏からはじめ、ドラムとアコースティックギターが調和をとれた軽快な曲で、歌詞には愛するひとに告白する男のときめきを表現している。

 

◆『Bounce』音源Teaser

 

 

若い感覚と洗練した編曲が際立つこの曲は、世代を問わず全ての音楽ファンらの耳を魅了した。
このようなレベルの高いコンテンツの生産は、チョー・ヨンピルがこれまで築いてきた音楽的な年輪と、ここまで変わらず音楽に対する挑戦精神、そして絶えない情熱があったからこそ可能なものだった。
音楽関係者によると、チョー・ヨンピルはタイの人里離れたところで、このアルバムのレコーディング作業を行ったそうだ。その小さなスタジオで、彼は誰の助けもなく一人で曲の完成度を高めるために孤軍奮闘した。
曲が公開されると、後輩歌手だけではなく、さまざまな分野の従事者たちが彼に対する絶賛と感嘆を吐き出した。一様に「さすが“歌王”だ」という反応をみせながら、チョー・ヨンピルに“尊敬”意を伝え、これから公開される新しいアルバムにも熱い期待をよせた。
特に“国際歌手”として『ジェントルマン』を出し、チョ・ヨンピルと音源チャートでの競争を繰り広げているPSYは、「僕なんかの人間と比較されること自体が、大きな光栄です」と所感を述べている。


チョー・ヨンピルは、来る4月23日の20時、ソウル・オリンピック公園内のオリンピックホールにて、「Hello ショーケース」を開催する予定だ。この日のショーケース(新曲発表会)では、彼の新曲『Bounce』をふくめ、ロックとポップ、バラードなどのジャンルを網羅した19thフルアルバム『Hello』の新曲10作をすべて公開する。
その後5月31日から6月2日まで、ソウル・オリンピック公園内の体操競技場にて単独コンサートを開き、全国ツアーを展開する。


自身の健在を証明しながら“偉大なるミュージシャン”として帰ってきたチョー・ヨンピル。すでに彼のコンサートへ向かう多くの人々が目の前に描かれる。そしてアルバムの発売と同時に、町のレコード屋さんを訪れる私の母の姿も、一つの水彩画のように描かれる。
これが、チョー・ヨンピルが送ってくれた、日差しのいいある春の日の“特別な贈り物”である。

 

 

◆『Hello』Teaser

 

 

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