済州島四・三事件70周年記念「眠らざる南の島」が4月21日(土)開催決定
入力 : 2018-02-20 16:06:28 / 修正 : 2018-02-20 16:06:28





済州島四・三事件70周年記念
「眠らざる南の島」


民衆とともに歩み続ける心を歌とトークでつづるラプソディ

韓国の伝説的シンガーソングライター

アン・チファン来日コンサートが4月21日(土)開催決定!


【概要】

特別出演・追悼の舞「四・三の風」金英蘭舞踊研究所
第1部

対談:金石範氏(作家)、文京洙氏(立命館大学特任教授)
済州島4・3抗争の正義を語ろう —なぜに人々は立ち上がったのか


第2部

アン・チファン ライブコンサート(日本語字幕あり)
[曲目] 済州4・3抗争のテーマ「眠らざる南の島」に秘められたエピソード、
『人は花より美しい 사람이꽃보다아름다워』『荒野で 광야에서』『私がもしも 내가만일』他


日時:2018年4月21日(土)開場PM5:00/開演PM5:30
場所:北とぴあ さくらホール(北とぴあ2F)03-5390-1100
アクセス:JR・京浜東北線「王子」駅北口徒歩 2分、地下鉄・南北線「王子」駅5番出口直結

チケット:入場整理券2,500円(前売り2,000円)、学生1,000円

お問い合わせ
TEL:03-6256-9255
FAX:03-6256-9256
jeju43_tokyo@yahoo.co.jp

主催 済州島四・三事件を考える会・東京


「済州四・三」に生涯をかけた作家の熱きメッセージ


【PROFILE】
 金石範(キム・ソクボム)1925年、大阪生まれ。京都大学文学部美学科卒業。デビュー作『鴉の死』以降、一貫して済州島四・三事件をテーマとする。半世紀にわたって、国家と民族、革命と自由、言論と思想、歴史と記憶といった主題と格闘し、在日朝鮮人文学と日本語現代文学の金字塔を打ち立てた代表作『火山島』(全7巻、文藝春秋)にて1984年第11回大佛次郎賞。1998年毎日芸術賞を受賞。2005年21編の小説作品を編集した『金石範作品集』(全2巻、平凡社)刊行。2015年済州で第1回済州4.3平和賞を、2017年ソウルで第1回李浩哲統一路文学賞受賞。

 (「四・三事件」をテーマにした『火山島』は)革命の犠牲になった受難の文学だ。…南の単独選挙に反対して蜂起したのは暴徒でなく革命の戦士だったが、韓国は未だにそれを認めていない。その意味で、韓国ではまだ言論の自由がない。…私は南にいても北にいても『火山島』は書けなかった。とっくの昔に活動家として殺されていた。長編に恵まれたのは運命の皮肉。死者は生者の中に生きる。長く生きてしまった私の中に、死んだ多くの友がいる。それが書き続けるエネルギーになる。歴史を書くとはそういうことでしょう。(朝日新聞 2017年9月27日)


 文京洙(ムン・ギョンス)1950年、東京生まれ。立命館大学国際関係学部特任教授。専攻は政治学・韓国現代史。中央大学、法政大学大学院などを経て1994年より立命館大学教員。1988年より済州島四・三事件を考える会の活動に参加、現在は済州4・3事件70周年犠牲者慰霊祭実行委員会委員。主な著書に『済州島四・三事件:島(タムナ)のくにの死と再生の物語』平凡社、『在日朝鮮人 歴史と現在』(水野直樹さんとの共著)岩波新書、『新・韓国現代史』岩波新書、編著に金石範・金時鐘著『増補・なぜ書きつづけてきたか、なぜ沈黙してきたか:済州島四・三事件の記憶と文学』平凡社ライブラリーなどがある。

 4・3の武装蜂起は、米軍政下で復活した親日警察や右翼青年たちが済州社会に加えた横暴に対する自衛的な反抗という性格を帯びていた。村の共同体を基盤に血縁的なきずなに結ばれていた島民たちの多くもそういう感情を分かち合っていた。…すなわち4・3の蜂起は基本的には不義に対する“抗争”であった…。この“抗争”の指導者の名誉が回復されていない現状は克服されなければならない。(「4・3と平和」 2017年4月号)


【MUSICIAN PROFILE】
 アン・チファン(안치환)1965年、京畿道生まれ。'88年延世大学卒「歌を探す人々」等バンド活動とともにソロデビュー。韓国民主化のための市民運動に共感し幅広くコンサート活動。「솔아,푸르른솔아(松よ青い松よ)」「광야에서(荒野で)」「내가만일(私がもしも)」「人は花より美しい」等で民主化闘争激動期の80年代から民衆とともに歩み愛され続け、人々の記憶に残る数々のヒット曲を生み出した。2014年直腸がんに見舞われ一年余の闘病生活を余儀なくされたが見事に復活し2015年に11枚目のアルバム『50』を発表。1995年韓国プロデュース連合会選定の「歌手賞」、'99年文化観光部「今日の若い芸術家賞」大衆歌謡賞受賞。彼が大学時代に作詞・作曲した『眠らざる南の島』は韓国民主化闘争と「済州4・3」真相究明運動の象徴的な曲となり今も広く歌い継がれている。


「잠들지않는남도」
作詞・作曲:アン・チファン「眠らざる南の島」
외로운대지의깃발흩날리는이녘의땅
어둠살뚫고피어난피에젖은유채꽃이여
검붉은저녁햇살에꽃잎시들었어도
살흐르는세월에그향기더욱진하리
아- 반역의세월이여아- 통곡의세월이여
아- 잠들지않는남도한라산이여

노을빛젖은물결에일렁이는저녁햇살
상처입은섬촌에분노에찬눈빛이여
갈숲이파고드는저승새의울음소리는
아-한스러이흐르는한라의눈물이어라
아- 반역의세월이여아- 통곡의세월이여
아- 잠들지않는남도한라산이여

孤独な大地の旗 ひるがえる遠き島
暗闇の中で咲いている 血に染まった菜の花よ
黒い夕日を浴びて 花びらはしおれても
流れ行く歳月に 花の香りはさらに広がろう
あー 反逆の歳月よ あー 慟哭の歳月よ
あー 眠らざる南の島 ハルラ山よ

夕日に染まった波に 揺れる 夕焼けの日
傷つけられた島の村に 怒りに満ちた眼差しよ
アシの茂みに染み込んださまよう魂の泣き声は
怒りに満ちた ハルラの涙よ
あー 反逆の歳月よ あー 痛哭の歳月よ
あー 眠らざる南の島 ハルラ山よ


――私にとって歌は希望であり風であり夢であります。「人は花より美しい」というのが結局は私の希望そのものであるし、歌で表現したい部分です。そしてその様な歌を聴いて、または歌う私の姿を見て安らぎをおぼえたり共感してくれるなら最もありがたいことです。私もまた歌を通して大きな安らぎを得ています。歌で送る私の気持ちをみんなで共有できる時が一番幸せですね。まして私の世代になると常識的なリズムに乗る人は少なくなりました。事実、今まで懸命に学び、仕事をし、貯蓄に励んだなら五十を過ぎればもうちょっと気楽に生きてもいいと思うのですが。そうもいかないですね。新自由主義が人の世をこんなに蝕んでいるんですもの… そんな世代に私の歌が癒やしの歌、希望の歌、喜びの歌になることを願っています。――(“テンアジア”より)



オープニング曲《セノヤ》

詩:髙銀

曲:金クァンヒ

歌う人:千恵Lee Sadayama

日本語字幕:尹喜利

通訳:朴清順

舞台監督:文玉仙


主催:済州島四・三事件を考える会・東京

金石範/梁石日/曺東鉉/髙二三/梁明圓/髙英姫/元日東/白泰成/李昤京/金良淑/村上尚子/石井寛/渡辺一夫/田嵜晳/中野敏男/関正則/原田克子/座間和緒子/木瀬慶子/栗原順子/山田修/麻生水緒/趙秀一/尹喜利



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