韓国デビュー10周年を来年に控えるロックバンドFTISLANDのベース&ボーカル、イ・ジェジンが『イ・ジェジン (from FTISLAND) 1st Solo Fan Meeting in Japan -眞様(JIN SUMMER)-』を開催。8月28日、中野サンプラザにて昼夜の公演でのべ約4400人のファンと楽しい夏の思い出を作り上げた。
「一番伝えたいことを、最初に見せたかった」という本人の思いから、公演はキーボード、ドラム、ベース、ギター、サックスで構成されたバンドを従えてのライブパフォーマンスでスタート。2009年に発表されたイ・ジェジン、チェ・ミンファン(Dr)、チェ・ジョンフン(Gt, Key)からなるユニット“FT.triple”の「Love Letter」と「Far away」と懐かしい楽曲の選曲は「僕がメインボーカルとして参加した意味の深い曲を、“初”のソロファンミーティングで歌いたかった」という強い思いが込められていた。
「いつもならベースをやってくださっている方の場所にいる僕が、ステージのセンターに立っているのが少し不安で恥ずかしい」と優しい目を細めて語るなど緊張している様子を見せながら、My Little Loverの「Hello Again ~昔からある場所~」、寝る前に何度も聞き込んだといういきものがかりの「SAKURA」、ブライアン・マックナイトの「Back at One」を歌唱。切々と歌い上げる姿と、力強くも優しい歌声が胸を打った。
ラストソングとなったのは、韓国の80年代を代表するロックバンド、ドゥルグクファ (野菊)の名曲「心配しないで、あなた」。近年、「何を伝えるアーティストになりたいのか」を考えるようになったと話すジェジンに「手紙のように丁寧に、愛を込めて感情を伝えていく」という明確な目標を与え、「アーティスト、そして、人として自分が生きていく上での“核”となるものを決定付けてくれた」という曲だった。
その後はファンミーティングパート。「JIN様STORY」では、眞様が誕生した1991年12月17日を出発点に、歌う喜びを知り、発声方法を変えるきっかけになったという初のミュージカル出演作『ソナギ(夕立ち)』(’09)や、日本活動の軌跡などを写真とともに振り返った。その合間にメンバーからのサプライズのインタビュー映像が流されると、スンヒョンの口から初めて聞いたという「愛してます」、ジョンフンの「頼りになるサブリーダー」、ミンファンの「今は本物のメンバーになった」発言や、他のメンバーよりも4倍も長いホンギからの寝起き長文メッセージに一喜一憂する場面もあった。
さらに昼公演では昼夜逆転しているベーシスト「眞様の1日=24時間」が円グラフで詳細に解説され、夜公演の「眞様の脳内メーカー」では、普段頭の中を占めている項目が明らかに。今や家長である彼のお金の使い方の持論や、10年後にはメンバーとプール付きの大きな船で世界を回りながらライブをしたいという野望、今は熱く燃えるような恋愛よりも信じられる人とゆっくりと育むことのできる愛の方がいいという願望を率直に語った。
さらに、「ジェスチャーゲーム」で会場を沸かせたあとは「中野サンプラザ限定夏季特別ショートドラマ『Jin summer』を一緒に演じよう!」。トキメキ必至(!?)のシチュエーションのお題と人物設定のもと、ジェジンと抽選で選ばれたファンたちが演技。「『好き』っていうのが恥ずかしかった!」と後で感想を漏らしていたジェジンだが、照れる相手をさりげなくリードしながら熱演を繰り広げ、会場中を爆笑の渦に包み込んだ。
「皆さんのために準備したことが、僕にとってもいい経験になりました。僕が頑張るから! 次にまた機会があったら遊びに来てください」と力強く宣言していたジェジン。
次は、9月2日より大阪・オリックス劇場を皮切りにスタートする「FTISLAND AUTUMN TOUR 2016 -WE JUST DO IT」で、バンドメンバーとしてまた違った姿を見せる予定だ。FTISLANDは、10月12日の日本武道館ファイナル公演までの約1カ月間、今年2度目となる8都市12公演の日本ツアーで全国を駆け回る。
THE FACT JAPAN|野崎友子