【INTERVIEW】 FTISLAND、「入隊は一緒に…50代になってもバンドをやりたい!」
入力 : 2016-07-27 17:59:42 / 修正 : 2016-07-27 17:59:42


写真:FNCエンターテインメント


中学生2人に高校生3人でデビューしたバンドが、ともに10年を過ごし皆20代の中後半になった今、自分たちの物語を収めた歌で世の中の偏見に立ち向かおうとしている。
自分のカラーを持つバンドになるために、6枚目のフルアルバム「Where's the truth?」を発表したFTISLANDに会った。


FTISLANDは大衆的なバンドとしてスタートした。デビュー曲『恋煩い』でその年の新人賞を席巻し、地道な活動でキャリアを積んでいた。
しかし、“アイドルバンド”というタイトルが付けられた彼らをみる一部の視線は厳しいものだった。大衆的な曲はFTISLANDの知名度を上げるのに役立ったが、おまけに誤解と偏見というものが付いた。それは例えば「演奏が下手なんじゃない?」「バンドだけど曲作りはできないかも」のような。


「周りとか、事務所から“君たちは大衆的な音楽をやってからこそ人気もつくって助言してくれました。でも、やってみたら面白くなかったです。僕たちだけのカラーを持つバンドになりたいと思いました。そういう偏見と誤解のために、“真実を探していこう”というコンセプトに着目しました。そんな偏見と誤解のなかでも、僕らは自分の道を切り開いていくという意味なんです」(ミンファン)


ギター&キーボード担当のチェ・ジョンフン(上)。メインヴォーカルのイ・ホンギ。|写真:FNCエンターテインメント


FTISLANDは昨年、5thフルアルバム「I WILL」から全曲を自作曲で収めた。今回の「Where's the truth?」もタイトル曲からすべてのトラックにメンバーの手が届いている。
バンドとしてのターニングポイントも、昨年に初めて全曲を自作曲にしたアルバムを発表した時だ。これをイ・ホンギは、「全曲自作曲のアルバムというのは、アーティストとして歴史を作ることだと思います。FTISLANDとしては、昨年から新しい僕らを収めたわけですね」とし、チェ・ジョンフンは「Where's the truth?」が「FTISLANDにとって本当のセカンド・アルバム」と表現した。


アルバムの企画段階で、チェ・ジョンフンと4人のメンバーは、音楽的な方向とコンセプトでそれぞれ違う意見を出していた。ジョンフンは「力を抜いてスムーズにいこう」と主張し、ほかのメンバーらは「昨年に続いてもう一度刻印させよう」と口を揃えた。結論的に彼らはもう一度「刻印させる」の方向でアルバムを作った。そのなかにあるタイトル曲『Take Me Now』は強烈なハードロックだ。決して易しいジャンルではないにも関わらず、もう一度ハードロックに挑戦した。


「僕らにこんな音楽ができるということをみせるために、もう一度イメージにくさびを打った方がいいと考えました。そのようなイメージができたら、これから楽に音楽ができると思ったからです。強くいってスムーズに変わったら“また戻ったね”という反応があるかもしれなし、新しい面をみた人たちは失望するはずなので、僕らが追求する音楽の方向にくさびを打とうと思いました」(ジョンフン)


ベース&ヴォーカルのイ・ジェジン。|写真:FNCエンターテインメント


まだFTISLANDのことをアイドルバンドとみる人が存在している。イ・ホンギはこのような視線で数年前に「脱アイドル」を宣言していた。10年目になった彼は、アイドルバンドとして得た知名度を否定しなかった。また、アイドルバンドをみる低い期待度を乗り越えること。音楽的に満足度が高くなるのが嬉しいと。だから最近は「僕はアイドルバンドです」と言っているという。


FTISLANDにとって“アイドルバンド”という修飾語を作ってくれたのは、今の事務所であるFNCエンターテインメントだ。FTISLANDは時々事務所に対する不満を打ち明けたり、イ・ホンギはSNSやテレビ番組でもこのことを言及した。そんな彼らに事務所はどんな存在だろうか。


「僕は幼い頃から事務所に言いたいことは全部言いました。いつも事務所は“こうしてほしい”っていうけど、どうしても気に入らないのは仕方ないです。だから事務所には“僕はこの会社に夢をあずけにきたし、会社は僕の夢を実現させて利益を得るために僕を呼んだのだ。あなたたちは僕が必要だから選んだんじゃないのか?これは僕の夢ではない”って言いました。お互いの夢を叶うために僕は会社が必要だったし、会社は僕が必要でした。お互い話し合いながらうまく合わせたかったのに、たまにそれができなかったのが爆発したわけです。いい思いも悪い思いも皆ありますが、会社は僕らの支援者で支持者です」(ホンギ)


ギター&ボーカルのソン・スンヒョン(上)、ドラムのチェ・ミンファン。|写真:FNCエンターテインメント


10代に出会った少年たちは、もう軍隊についても考える年齢になった。慎重に入隊について尋ねると、ジョンフンは「まだ少し残っているけど、一緒に入隊するつもりです。除隊してすぐみんなでアルバムを出して活動するのが僕たちの考えです」と答えた。
「一緒にいかないと胸が痛むと思います。1人がいなかったらバンドは公演ができないです。長くなったら4年というブランクが出来るけど、その時間の間に楽器を演奏する機会とファンに会う機会も少なくなるでしょうね。楽器もずっと練習してうまくなるし、バンドの音楽をやる人として損が大きいと思います」(ジェジン)


すでに何度も話題にしていたことなのか、FTISLANDの表情は「当たり前」そのものだった。そしてホンギは、軍隊について一言できれいにまとめた。「5人でいくのが一番かっこいいです」と。


写真:FNCエンターテインメント


FTISLANDは楽器を演奏し、歌を作るバンドとしてどんどん自信を加えている。自信がついた力強いステップの後には、色がついた足跡が残る。薄かった足跡はいつの間にかどんどん濃くなって、今も彩度を高めている。はっきりしたFTISLANDならではのカラーが作られる過程なのだ。


「バンドで生まれて本当に嬉しいです。問題や事故がなく、5人でうまく一つになればもっと長くいけると思います。僕たちは50代までを目標にしています。年をとって重厚な味を感じてみたいですから(笑)」(ジョンフン、ホンギ)


THE FACT|ユン・ソヒ記者



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