[コラム] 芸能人たちのストーカー問題を探る
入力 : 2016-03-07 17:26:51 / 修正 : 2016-03-07 17:26:51


ストーカー被害に遭った俳優キム・ミンジョン(左)、チョ・インソン。|THE FACT DB


芸能人を相手にするストーカー問題が度を越えている。
女優ヤン・グムソク(55)は最近、60代の一般人男性のC氏から4年間に渡って携帯電話メールを送ってくるストーカー行為を受け、告訴した。
歌手で俳優のキム・ミンジョン(43)は先月、自分が恋人だと主張するH氏からのストーカー行為が明らかになり、衝撃を与えた。
H氏はソウルの清潭洞にあるキム・ミンジョンの自宅の玄関にあるインターフォンの液晶画面を壊した容疑(住居侵入、財物損壊)で書類送検された。


調べによると、30代女性であるH氏は、キム・ミンジョンの自宅で働く家政婦が玄関ドアの暗証番号を押すところをひっそりと捉え自宅の中に侵入し、キム・ミンジョンが使うベッドで待っていた。当時キム・ミンジンはH氏を説得して帰らせたが、H氏はその後も続けて自宅を訪問。ドアを開けなかったため、このような犯行を行ったという。


俳優チョ・インソン(34)もストーカー行為を受けた。昨年9月、30代のとある中国女性はソウルの芳荑洞にあるチョ・インソンの自宅に無断侵入したことで、書類送検された。この女性は2013年前からチョ・インソンの中国ファンクラブのメンバーとして活動。昨年7月に短期滞在ビザで韓国に入国。チョ・インソンの自宅前で待っていたところ、彼が家に入る姿をみて無断侵入しては、騒ぎを起こしていた。


女優ソン・ユリ(左)、イ・ソンシン。|THE FACT DB


ガールズグループFIN.K.L(ピンクル)の出身で女優として活動しているソン・ユリ(35)は、2年前にMCを務めたバラエティ番組で、FIN.K.L活動の時に受けたストーカー行為を打ち明け、注目を集めた。彼女はスケジュールを終え自宅に帰り、部屋で着替えるところ、体に赤い灯りが射されるのをみて驚いた経験を話した。当時、自宅の向かい側にある家からのレーザーに照らされていて、誰かに狙われていると思った彼女は、うつぶせになったまま母に助けを求めながら、窓のカーテンを閉めたという。


女優イ・スンシン(46)は、夫キム・ジョンジン(バンドBom Yeoreum Gaeul Kyeoul)のコンサートを観覧しているところ、ある女性から攻撃され、頭の縫合する緊急手術を受けた。警察の調べでキム・ジョンジンのストーカーと明かされたこの女性は、公演当時、イ・スンシンの携帯電話を真二つに壊し、その片方を凶器として使っていた。


韓国芸能人の中で、初めてストーカー被害を受けたのは、歌手兼俳優のキム・チャンワン(62)と知られている。彼はある30代の男性に90年後半からなんと11年間に渡るストーカー行為を受けた。キム・チャンワンから金品を喝取し、家に石を投げるなど、さまざまなストーカー行為を行った男性は、結局1年という実刑を宣告されるが、2000年に出所した男性は、その後もストーカー行為を継続し、キム・チャンワンを殴って鼻の骨を折る事件を起こした。当時キム・チャンワンは、「生きることがまるで格子なき牢獄」と言っていた。


ガールズグループBaby V.O.X出身でソロ歌手として活動するカン・ミヨン(34)は、グループ活動の時に正体不明の人から剃刀が同封された血まみれの手紙が届けられる脅迫を受け、警察に通報したことがあり、女性芸人のイ・ヒグはストーカー被害に耐えられず、飛び降り自殺を試みて衝撃を与えた。
また、歌手のソ・テジも、ファンが終始自宅を無断侵入するストーカー行為を受けていた。


ストーカー行為による事件が相次いで発生したことで、彼らの正体について関心が寄せられている。彼らは、最初はファンの立場で接近し、その後は執着または妄想症で芸能人を苦しめるケースが多いという。芸能事務所の関係者は、これを「スターに対するやりすぎた関心が原因」と分析している。


歌手ペク・チヨン(39)を筆頭におよそ20年間アイドル歌手を育ちながらマネージャーとして活動しているアトムエンターテインメントのキム・ジュノ代表は、「私生ファン(私生活を侵害するストーカー的なファン)は“愛情表現”だと追いかけてくるけど、それが度を越えると、芸能人にとっては拷問と一緒」と説明。「人気管理とイメージのために処罰までいくには負担な面があるが、不可避に警察の力を借りてからようやく収まる時もある」と伝えた。


所属事務所の対応も、昔に比べて積極的になった。以前は意地悪なファンの愛情表現くらいで軽く受け入れたが、最近は深刻なプライベート侵害とみる見解が多く、今は犯罪として認識する時勢だ。しかし、警察に立件されても、また同じ人がストーカーを続けるケースも少なくないという。


THE FACT|カン・イルホン記者



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