日本ロッテが韓国ロッテの株を追加購入...経営権の争いか?!
入力 : 2014-03-26 14:36:53 / 修正 : 2014-03-26 14:36:53

 

日本ロッテグループの副会長 重光宏之(韓国名:辛東主(シン・ドンジュ)氏が韓国のロッテ製菓の株主総会の直前、ロッテ製菓の株を追加購入したことが分かった。韓国ロッテグループ会長で、実弟である辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)氏との経営権紛争を繰り広げているのではないかという観測が再び提起された。|スポーツソウルドットコムDB

 

[スポーツソウルドットコム|ファン・ジンヒ記者] 日本ロッテグループの副会長、重光宏之(60、韓国名=辛東主(シン・ドンジュ))氏が韓国ロッテ製菓の株主総会直前、ロッテ製菓の株を追加購入したことが分かり、業界の関心が集中されている。


これまで韓国グループの経営には関与していなかったロッテ家の長男重光氏は、昨年8月からロッテ製菓の株を買い入れ、実弟である韓国ロッテグループ会長の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)氏との持ち分格差を着実に減らしているからだ。


韓国金融監督院の電子公示システムによると、重光氏は、去る18〜20日の三日間にわたってロッテ製菓の株を買収した。18日に230株、19日に226株、20日に112株など、三日間で1億円以上をかけて568株(持分率0.04%)を買い入れた。21日のロッテ製菓の株主総会を控えている時点だ。


重光氏は、2009年2月にロッテ製菓の株を取得した以来、4年6ヶ月ぶりになる昨年8月6日から三日間、ロッテ製菓株式643株(0.04%)を買い入れた。それ以来、毎月ロッテ製菓株式を買収し、自身の持ち分を徐々に増やしてきた。これによって、昨年半ばまで3.4%台に過ぎなかった重光氏のロッテ製菓の株式保有率は、7カ月だけで3.77%に上昇した。弟の辛氏の持ち分は5.34%で、二人の格差は1.57%pに過ぎない。
重光氏がロッテ製菓の株を買い入れることによって、ロッテ製菓の株価が大きく上昇した。重光氏が買い入れを始めた昨年8月末基準でロッテ製菓の株価格は150万ウォン(約14万円)台だったが、7ヶ月の間に急騰して、24日の終値基準で177万4000ウォン(約16万円)を記録した。17%以上が上昇したのだ。


しかし財界では、重光氏の持分増やしが単純投資ではなく、経営権紛争の兆しだという見解を示している。これまで暗黙的に維持された「重光宏之=日本、辛東彬=韓国」の公式が重光氏の株買収によってずれていると見ているからだ。


ロッテ製菓は、ロッテグループの中で大きな象徴性を持っている。1967年に設立されたロッテ製菓は、ロッテアルミニウム、ロッテ七星飲料、ロッテサムガンなどと一緒に今のロッテグループの根のような会社で、直接、日本でビジネスを掘り起こした辛格浩(シン・ギョクホ)総括会長の愛情が格別なところでもよく知られている。実際に、辛格浩会長のロッテ製菓の持ち分は6.83%で、二人の息子よりも多く保有している。


また、ロッテ製菓は、グループ内の他の系列社と循環出資の輪で絡み合った組み合わせの数が最も多い会社の一つ。ロッテグループは、51個の循環出資を保有している韓国最多の循環出資企業で、ロッテ製菓はそのうちに12個の循環出資のリングに接続している。「ロッテ製菓→ロッテ七星→ロッテショッピング→ロッテ製菓/ロッテ七星」、「ロッテアルミニウム→ロッテ製菓→ロッテショッピング→ロッテアルミニウム」が代表的な循環出資構造。


これにより、ロッテ製菓を中心にした循環出資の数は、単純計算で少なくとも80以上を超えるという分析も出ている。また、ロッテ製菓に出資した法人系列社の数は5社、ロッテ製菓が出資した法人の系列社の数は17社に上る。


ロッテ家の兄弟は、まだどちらかの一方がロッテグループ全体を圧倒するほどの優位を占めておらず、兄弟間の経営権紛争が財界のゴシップになっている状況だ。実際に、弟である辛氏が率いる韓国ロッテの売上規模は、長男の重光氏が率いる日本ロッテよりも13倍以上大きいが、ガバナンス上では韓国ロッテが日本ロッテの支配下に置いている。また、グループの持株会社であり、ガバナンスの頂点にあるロッテショッピングは、弟の辛氏が13.46%、長男の重光氏が13.45%の株を保有しており、0.01%p差に過ぎない。


また、重光氏は昨年8月、「韓国ロッテ製菓が進出している東南アジアの市場を日本ロッテも積極的に攻略する」と日本のメディアに明らかにした。昨年7月中旬には、タイのチョコレート工場の竣工式で、「日本で生まれたロッテのお菓子を海外に進出させることが日本ロッテの役目」と述べた。


財界の関係者は「重光氏のロッテ製菓株買取を単純投資として見る見解もあるが、昨年7〜8月に重光氏の発言(ロッテのお菓子ブランド戦略を日本でリードする)で、日本ロッテと韓国ロッテの東南アジア市場への暗黙的な約束が事実上壊れた。また、グループ内で大きな象徴性を持つ、飲食業界の頂点にあるロッテ製菓を置いて、重光氏と辛氏の持分競争が激化していると推測するのもできる状況だ」と述べた。


しかし、ロッテグループ側は、「重光副会長のロッテ製菓の株買取は単純投資目的のために行われたと見ている」とし「日本ロッテは菓子が主力事業であるだけに、ロッテ製菓の株式に投資の価値が高いと判断して投資したと思う」と述べた。

 

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