李秉喆(イ・ビョンチョル)サムスングループ創業者が残した借名財産を置いて、相続紛争を続けている三男の李健煕(右)サムスン電子会長が、長男 李孟熙(左)氏の和解調停意思を断った。|スポーツソウルドットコムDB |
[スポーツソウルドットコム|ファン・ジニ、ファン・ジュンソン記者] 数回にも及んだ裁判所の和解勧告に、李孟熙(イ・メンヒ、82、元第一肥料会長)氏側は、調停の意思を示したものの、李健煕(イ・コンヒ、71)サムスングループ会長側は、これに応じず、調停を断った。
7日午後2時、李孟熙氏が李健煕会長を相手に起こした株式譲渡などの請求訴訟の控訴審第6次弁論が、ソウル高裁民事14部(部長裁判官:ユン・ジュン)の審理で行われた。
裁判所は双方が提出した書面について確認した後、前回の裁判で李孟熙氏側が明らかにした調停意思に対して、被告の李健煕会長の意思を尋ねた。5次弁論で李孟熙側の弁護人が「李孟熙さんは、調停意思がある」と述べたことに対する回答を聞くためだ。
当時李孟熙氏側の弁護人は、「依頼人(李孟熙)は、家族間の問題で、国民に大きな失望を与えたことを申し訳なく思っている」とし、「家族和合の次元で、調停に対する意思を確認した」と述べた。
しかし李健煕会長は、裁判所が2回にも及んで和解を勧告したにもかかわらず、原則と正統性を前面に出しながら、最後まで意志を曲げず、調停を断ることにした。
李健煕会長側の弁護人は「和解の調停で解決する問題について、深く苦心した。悩んだ末に、調停が今回の訴訟においては、好ましい解決策ではないという結論を出した」と述べつつ「今回訴訟の本質は“お金”ではなく、“正統性”と“原則”だ。李孟熙氏側は先代会長の遺志を歪曲し、正統性を傷つけている」と明らかにした。
引き続き彼は 「国内外の視線も懸念される。この事件は、兄弟間の問題ではなく、サムスンの信頼と経営の安定性の問題だ。正統性を毀損するような状況で和解の調整は原則を崩すこと。悩んだ末に調整が難しいという結論を下した」と述べた。
一部では、裁判所の和解勧告、血縁関係という点で、ハンソル、新世界などのサムスン系列も兄弟の関係改善に乗り出すという期待があったが、霧散となった。
李健煕会長側の調停拒否で、二人の訴訟は最終的に裁判所によって決定されることになった。
結審公判は、来る14日に開かれる。