KB国民銀行・東京支店の裏金造成疑惑に対する捜査が、金融当局に続いて検察まで拡大され、李建鎬(イ・ゴンホ)頭取をはじめる国民銀行の経営陣が難色を示している。|提供:KB国民銀行 |
[スポーツソウルドットコム|オ・セヒ記者] KB国民銀行(以下、国民銀行)が、韓国金融監督院の特検着手に続いて検察捜査まで受けることになり、李建鎬(イ・ゴンホ)頭取をはじめる国民銀行の経営陣の間で、緊張が走る。経営陣に対する責任論が急浮上し、役員らへの辞退圧迫もかかっているからだ。これに“対国民への謝罪発表”を行いながらも、実行30分前になってから金融監督院に報告、その報告遅れに対する論争も起こした。
◆“特検波紋、退陣要求”国民銀行は非常事態
金融消費者院は29日、国民銀行の各種非理で被害に遭った顧客らから申し出を受け、国民検査を請求することにした。国民銀行・東京支店の裏金疑惑、カザフスタン・センタークレディット銀行(BCC)の不正、国民住宅債権の約100億ウォン横領等。非理不正疑惑に対する詳細的な検査が必要という立場だ。
国民銀行は連日相次ぐ事件で非常事態だ。27日、検察が金融当局に続いて国民銀行・東京支店の裏金造成疑惑に捜査を着手したことが明らかになり、ソウル中央地検は金融租税調査2部(部長検事:イ・ウォンゴン)に事件を配当、捜査が始まったと伝えた。90億ウォン台の国民住宅債権事件に、銀行員らの多数が組織的に介入された状況が確認、検察捜査にまで拡大したのだ。
今月19日国民銀行は、北京法人長の不当人事可否に対する特別点検も受けた。18日には検察が国民銀行のカザフスタン・センタークレディット銀行(BCC)の投資損失と関連して、金融監督院と当時取引関係者らに対する内査が行われたことも分かった。東京支店と関連しても金融監督院が特検を進行中であるため、国民銀行への捜査が継続するもようだ。
また報告遅れに関する波紋も広まっている。金融監督院は、李頭取による対国民への謝罪発表(27日午後4時30分)が4時になってから把握。国民銀行は金融監督院に同日午後3時20分に、林英鹿(イム・ヨンロク)会長の主宰で非常対策会議を行うことのみ伝え、対国民謝罪については報告しなかった。
業界では今回の事件において、林会長と李頭取の去就に耳目を集中している。特検捜査に報告問題にまで、事態はいっそう深刻となり、国民銀行の役員らはその責任を回避できないと分析したからだ。
金融監督院が調査以降、責任の所在を究めて懲戒を出せば、役職から辞退するか金融権残留が厳しくなる。金融消費者院も、林会長と李頭取に対して大々的な辞退運動を実施することになり、経営陣の悩みはますます深まった。
◆李建鎬頭取、前任者らの前轍を踏むのか?
国民銀行の元頭取ら、皆任期をまともに終えず、解任された。魚允大(オ・ユンデ)元会長とパク・ドンチャン元KB金融副社長は、ISS情報流出と関連して軽懲戒を受けた。
今年初、アメリカにある株主案件の分析会社であるISSに、内部情報を提供したからだ。このことが知られ、魚元会長は今年の7月に再選任に失敗した。
黄永基(ファン・ヨンギ)元KB金融グループ会長をはじめ、2代の姜正元(カン・ジョンウォン)元頭取も皆不名誉退陣した。2009年、黄元会長は派生商品の投資損失で、ウリ銀行の経営移行約定の未満に影響を与えた理由で、歴代最高水位である職務停止を受けた。
姜元頭取は、国民銀行のカザフスタン・センタークレディット銀行(BCC)の持分引き受け問題で、2010年国民銀行の副頭取、本部長等の20人らとともに重懲戒を受けた。
李頭取は先日27日、対国民謝罪を通じて「頭取として深く責任を痛感し、2万2千人の社員とともに、国民の皆さまの前で頭を下げ、心からお詫び申し上げます。何より最優先的に、国民住宅債権の支給など、今回の事故と関連して、顧客の皆様には必ず被害のないように、必要な措置は全て尽くします」と伝えたが、辞退の収拾は厳しいと思われる。
金融消費者院は「数百人の国民銀行顧客らが不安を感じられ、実際被害に発展した可能性が高かったため、国民検査を請求することにした」とし「東洋証券事態がオーナー専横による不完全販売に起因した消費者被害だったなら、国民銀行事態は、経営陣から職員まで総体的な不正があるため、第2の東洋事態と呼ばれるくらいだ」と指摘した。
これを受け国民銀行の関係者は「26日に経営刷新委員会を発足して、事態解決のために徹夜しながら努力している。90億横領については顧客らに被害がないようにするはず」と言いつつ「まだ検察捜査が進んでいるところで、東京支店と関連したことは状況をみていくつもりだ。*東洋事態と関連づけることは難しい」と説明した。