李錫采(イ・ソクチェ)KT会長は3日、辞任を表明しており、今後のKTの進路に注目が集まっている。|スポーツソウルドットコムDB

 

[スポーツソウルドットコム|ファン・ウォンヨン記者] KTに対する検察の強力な捜索が始まってから13日が過ぎた3日午後、李錫采(イ・ソクチェ)会長が任期5ヶ月を残して理事会に辞任の意思を伝えた。検察は先月22日、背任の疑いでKT本社と李会長の自宅などの16ヵ所に対する捜索を行い、李会長を狙った圧力を加えてきた。状況が深刻になると心理的圧迫を感じた李会長が、電撃辞意を表明したとみられる。トップを失ったKTは、後任の最高経営責任者(CEO)選任を急ぐことになる。

 

◆代表的“MBライン”、検察の捜査で“辞退”
李会長は3日、従業員に電子メールを発信し、「最近発生した一連の事態による従業員の苦しみをこれ以上見守ることができないため、ソロモン王の前の母の気持ちで決断を下した」と明らかにした。メールで李会長は、「過去4年間、KTが透明で革新的な企業に生まれ変わることを目指して役職員と一緒に努力してきた。ITシステムの革新とグローバルな事業基盤を固めている今の時期に会社が困難にぶつかったことについて会長として責任を痛感する」と述べた。


これまで何度も浮上した“辞退の話”に「自らの辞退はない」と猛反発してきた李会長が、最終的に会長職から退いたのは、最近の検察の捜査が会社全方位に拡大する兆しを見せ、それに心的負担を感じたと分析されている。韓国の市民団体“参与連帯”は、KTがスマートアドモール、OICランゲージビジュアル、サイバーMBA事業などを無理やりに推進したため、数百億ウォンの損害を受けたとして、今年2月に李会長を背任の疑いで検察に告発した。参与連帯は、李会長が2010年から昨年までKT社屋39ヵ所を売却した際に鑑定価額の75%だけで売却したため、会社と投資家に損害を与えたと主張した。これによって検察は、KTと李会長の自宅など16ヵ所に電撃的な押収捜索を実施し、強い態勢で捜査を進行した。


李明博前大統領時代の2009年1月、民営KTの4代目の社長に就任した李会長は、就任直後、KTとKTFの合併を成功させた。合併を推進しながら、KTを事業別の独立経営(CIC)体制に転換した李会長は、代表取締役社長から代表取締役会長に上がった。また、スカイライフとBCカード、KT錦湖レンタカーなどを買収し、非通信分野へ事業を拡大した。
しかし、前政権の人物がKTの役員や顧問などに登用され、“天下り”の問題が浮き彫りになった。また、業績悪化と果敢なリストラなどで業界からの批判も受けてきた。結局、李会場は、朴槿恵政府が発足してから9ヶ月だけで自ら辞退を決定することになった。


◆検察の調査は続く... これからのKTはどうなる?
辞退を明らかにした李会場だが、すぐにKTを去るわけではない。李会場は、後任のCEOが決定するまでの重要な業務を処理し、後任CEOが改善された環境でKTを導くことができるように会社の発展に必要な措置を取る方針だ。
同時にKT理事会は、“CEO推薦委員会”を構成し、後任会長候補者を推薦するための手順に着手する計画だ。まず、KT理事会は李会場の具体的な退任日を決定する。委員会は、委員長を除く在籍委員の過半数の賛否で新会長を決定し、最終的に選定された候補者は、株主総会の決議によって確定される。
次期CEO候補には約10人が議論されている。業界によると、キム・ヒョンテ前国会議長や前情報通信部次官3人、ヒョン・テグン前放送通信委員会常任委員、前サムスン電子副会長のユン・ジョンヨンとイ・ギテなどの人物が挙げられる。


検察は、李会長の辞任と関係なく、原則に基付いた捜査を継続する方針だと明らかにした。検察は3日、KT役員を対象に事情聴取を行った。同日、福祉と賃金業務を担当するKT役員シン某氏は、役員の給与を介して裏金を造成したかどうかについて調査を受けたという。検察は、押収物の分析と役員召喚調査を終了する次第に李会長を召喚する方針。これと関連して李会長は、いくつかの疑惑から会社の無罪が判明できれば、自分の給与や長期インセンティブまですべてを隠さず公開すると明らかにした。
 

  • (1/20)
  • Editor’s Choice
  • TOP10
  • Keyword News
  • FAN N STAR TOP10