具本茂(ク・ボンム、68)LGグループ会長が、“1位のLG”という特命を下し、主力系列社であるLG電子は「2015年グローバル家電市場1位」を目指している。|スポーツソウルドットコムDB

 

[スポーツソウルドットコム|ファン・ウォンヨン記者] “市場をリードせよ!1流企業になれるよう実践せよ!”
去年9月29日、具本茂(ク・ボンム、68)LGグループ会長は、LGグループ系列会社の役員約300人を集め、特命を下した。以降“LGが変わってきた”という観測が支配的だ。以前とは違って相当積極的な姿勢にグループ文化が変わったという評価だ。グループ内の代表系列社であるLG電子は、“攻撃”と“競争”を強調しながら、1位LGのために“G プロジェクト”を本格的に稼働した。


◆具本茂会長、“不屈のLGに変わる”2015年グローバル1位へ
具会長は、今年初の定例会議で「2013年LGの話頭は、市場先導と徹底的な実行」と語った。
これは、「巧みな商品を作って市場を揺るがせ、骨身を削る苦痛で体質を改善する」という注文である。
LGグループの看板であり、主力系列社であるLG電子は2010年10月、具本俊(ク・ボンジュン、62)副会長が代表取締役社長へ就任した後、大々的な体質改善に乗り出した。
2011年1月国際電子製品博覧会(CES)で具副会長は、「不屈の企業文化に変える」と宣言した。その後LG電子は“1位のLG”を企業文化に染み込ませ“2015年グローバル家電市場1位”を目標にした。


LG電子は、去年の9月末からサムスン電子などを相手に攻撃的な面貌をみせた。LCD、OLED特許訴訟を進行し、アメリカの日刊紙とニューヨークの電光板などのサムスン電子を意識した広告も流した。今年の1月には、史上最大規模である20兆ウォン(約1兆8310万円)投資計画を発表した。これは去年の16兆8000億ウォン(約1兆7000億円)より19.1%増した創立以来の最大規模である。施設部門に14兆ウォン(約1兆2800万円)、未来の食品を準備するR&D部門に6兆ウォン(約5490億円)を投資する。
人事にも破格を断行した。“1位LG賞”を受賞したウルトラHD TVなど、4チームの責任者を全員抜擢し昇進させたら、今年3月は部長歴1年の研究員を役員級に破格昇進させた。今年社長へ昇進したLG電子のチョ・ソンジンHA事業本部長(社長)は、1976年高卒社員として入社し、35年も洗濯機製造事業に専念した成果主義人事の代表格でもある。LG電子は徹底的で厳格した成果主義を反映しているという説明だ。


LG電子は“1位LG”のために、今年2月「Gプロジェクト」を本格的に稼働し、各四半期に洗濯機、冷蔵庫、エアコンなど、全ての家電分野で最高の商品を発売する戦略を出した。「Gプロジェクト」の初商品として、世界最大容量22kgのドラム洗濯機を発売した。続いて3月には冷房死角地帯を無くした4次元立体冷房プレミアムエアコンと、901L大容量・左右両扉冷蔵庫を発売した。
最近は「Gプロジェクト」の既存範囲を、冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの生活家電から、スマートフォン、テレビなどの全商品に拡大した。
先月発売した65.55インチ超高画質(UHD)TVと、オプティモスGの後続作である戦略スマートフォンG2、21:9のモニター、モバイルプリンターのポケットポーターなどが新しく追加された。
LG電子が現在まで選定した「Gプロジェクト」のライナップ商品は、これまで9品にのぼる。
またLG電子は、韓国標準協会(KSA)が選定した“2013年プレミアムブランド指数(KS-PBI)”で、自社商品が主要家電分野1位を総なめする快挙を記録した。1位に選ばれた商品は、ディオス冷蔵庫、フィセンエアコン、ロボキング(ロボット掃除機)など3種類だ。


◆“1位LG”の成果は出したが、1位商品は不足
 “不屈のLG”をスローガンにしてきたLG電子は、「Gプロジェクト」などで成果を挙げた。LG電子のエアコン事業部と家電事業本部は、今年第2四半期史上最大の売上高を記録しながら、全体売上と営業利益を引き上げた。
無線事業部も好調だった。LG電子はスマートフォンを中心に改編される世界携帯電話史上へ迅速な対応ができず、2010年以降苦戦した。しかし今年第1四半期のグローバル市場では、スマートフォン1030万台を売りながら、初めて世界シェア3位を占めた。前年同期(490万台)より販売量は2倍以上伸び、4四半期ぶり初めて1000億ウォン(約91億5千万円)を超える営業利益を出した。
しかしLG電子が1位になるためには、まだ先が遠いという評価だ。
業界関係者は「サムスン電子とライバル構図であるLG電子のシェア率は、1位に比べて非常に低い状況」としながら「LGが1位を目標にすることは、逆説的に1位商品が至急であることともみられる」と述べた。
“1位LG”を裏付ける1位商品が少ないことが現在のLGが抱える限界である。LG電子が主力するスマートフォンとテレビなどは、1位であるサムスン電子とその格差が大きな状況だ。


グローバル薄型テレビ部門で2位を占めているLG電子は、今年の上半期売上基準16.3%の市場シェア率を記録(市場調査会社 ディスプレイサーチより)した。反面サムスン電子は27.1%の市場シェアを記録しながら、30四半期連続で世界1位を達成した。LG電子とは10%ポイント以上の差を出しているわけだ。
LG電子は55インチのOLED TVと世界最大の77型カーブ・ドUHD OLED TVを公開するなど、TV市場で攻撃的な行歩をみせているが、薄型テレビ以外にも上半期のLCD/PDP/3Dなど、全ての部門で各々25.9%、45.2%、31.4%の売上占有率を記録して、業界1位を達成したサムスン電子に比べて大幅追い越された。
スマートフォンも世界シェア3位まで上がったが、1位であるサムスン電子、2位のアップルを追いつくためには先が遠い。市場調査機関SA(Strategy Analytics)によると、LG電子は今年の第2四半期に1210万台のスマートフォンを販売し、シェア5.3%で第1四半期に続き世界3位を記録した。2位であるアップルのシェアは13.6%で、3位のLG電子との格差は8.3%である。
サムスン電子のスマートフォンは、LG電子のシェア6倍も超える33.1%という世界シェアを占めている。反面4、5位に名を挙げた中国のZTE、ファーウェイは、各々5.0%、4.8%でLG電子を猛追撃しており、いつ3位の座が譲られるか予測できない状況だ。
曖昧なポジションにある1位商品も問題だ。LG電子はサムスン電子とエアコン部門で激しい攻防を繰り広げている。サムスン電子は去年1月から11月まで、韓国内の家庭用エアコン市場でオフライン金額基準のシェア47.2%を記録、業界1位を獲得したと発表した。しかしLG電子は、「それは家庭用のエアコンではなく、リテール基準であるため認められない」と主張したが、自社商品が1位である証明もできていない。
除湿機も同様だ。ウィニックスとLG電子は市場シェアにおいて“各自1位”を主張しながら神経戦を続けている。ウィニックスは市場調査機関であるGfkコリアの調査結果を引用して、昨年末基準で自社商品のシェアが52。1%を記録し業界1位であると主張した。Gfkの調査によるとLG電子のシェアは21.2%でウィニックスの折半にも及ばない。反面LG電子は自社商品のシェアが38%であると業界1位を主張している。


LG電子の「2015年グローバル家電市場1位」という目標は変わらない。チョ・ソンジン事業本部長は先月28日、ソウル・汝矣島(ヨイド)にあるLG電子社屋で「売上、ブランドの競争力、市場支配力まで考えると、家電1位の目標へ順調に向かっている」と伝えた。

 

 

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