現在韓国の外食業界では、不況によりファストフード業界は好況なものの、ファミリーレストランチェーンは、閉店する店舗が相次ぐなど、両極端な様相が見られている。|提供 ロッテリア、アモジェフード |
[スポーツソウルドットコム|オ・セヒ記者] 韓国外食業界の明暗が分かれている。不況が続くほど、ファストフード店は好況だが、フランチャイズ形態のファミリーレストランは、減少していく客数で連日ため息を吐くばかりだ。
大学街付近にあるファストフード店は、毎日学生らで門前市を成している。20分ずつ待たなければならない長い行列も甘んじているのだ。手頃な価格で不況にも関わらず、その人気がますます高まるファストフード店は、店舗数も増加している。
韓国マクドナルドは去年50店舗を増し、今年に入ってからは60店舗も開店した。2015年まで韓国内で500店舗を開店するという計画だ。
バーガーキングも加盟事業を始め、勢力拡張に挑み、ロッテリアはすでに韓国内で1000店舗以上を運営している。
売上部門にもロッテリアは、4月基準8000億ウォン(約724億1900万円)を記録し、マクドナルドは300店舗でおよそ5000億(約452億6000千万円)の売上を達成した。今年の2月から発売した“優しいランチ(착한 점심:チャカン ジョムシム)”が5ヶ月で1132万セットを販売。マクドナルドの“幸せの国(행복의 나라:ヘボグイ ナラ)”は、発売した2ヶ月で1000万個を突破した。
反面、フランチャイズ形態の外食業界は、売上不振による閉店する店舗が相次ぐなど、難航を迎えている。
大韓製糖の子会社であるTSフード&システムが運営する、ファミリーレストラン・シズラー(Sizzeler)は、最近廃業届を出した。
また、韓国でファミリーレストラン第1世代と呼ばれるマルシェ(MARCHE)も、今年の6月に営業を終了した。さらに、T.G.I.フライデーズやベニガンス(BENNIGAN'S)、トニーローマ(TONY ROMA’S)などは、ソウルの明洞(ミョンドン)、光化門(クァンファムン)などで店舗を撤退した。
これは、外食業界への規制が大きく作用した。今年の2月から同伴成長委員会が、外食業社らの新規出店を制限するガイドラインを作り、駅勢圏100m以内に制限しながら、外食業社はすぐダメージを受けた。
こうなると外食業社らの採用も減少した。ヴィップス(VIP'S)、ビビゴ(bibigo)などを運営するCJフードビルは、新規出店が不可能になったため、雇用計画を延期した。イタリアンレストランチェーン・ブラックスミス(black'smith)を運営するカフェベネ(caffe bene)も、従業員リストラを行って論争に巻き込まれた。
業界関係者は、「出店が延期されたことで、スタッフ充員計画も遅れている。新規事業部が縮小されるなど、出店制限の影響はかなり大きい」と説明した。
また他の業界関係者は、「リーズナブルな食事として代表とされるファストフード店は、景気が悪くなると、むしろ売上が伸びるが、外食レストランチェーンらは客数が減っていく一方だ。関係業社らは連日割引イベントなどを行って、客引きに奮闘しているが、ファストフード店も現在に人気を背負いながら、多様なプロモーションを実施しているため、ファミリーレストランが競争力を持つにはとても厳しい状況だ」と述べた。