韓流が日本国内で危機を迎えている中、危機解決の糸口として“東方神起とJYJの合同公演案”が提起された。|© SM Entertainment

 

[スポーツソウルメディアジャパン|安・ビョンチョル] 韓流が日本国内で危機を迎えている中、危機解決の糸口として“東方神起とJYJの合同公演案”が提起され、業界の関心が集まっている。


“合同公演案”は、東方神起とJYJの5人が日本で今も絶対的な支持を受けていることに着目したもので、日本にある韓国系の中堅企業が‘日本国内の韓流危機克服方案’というタイトルで作成したレポートに盛り込まれた提案だ。


日本で韓国関連商品を販売している株式会社「巨山ジャパン」の李淳培(イ・スンベー)代表は8日、<スポーツソウルメディアジャパン>とのインタビューで、「昨年下半期以降、政治的な理由で排斥されてきた日本での韓流ブームは、今もまだ回復の兆しが見えず、関連産業全体に悲観的な展望が続けている状況」としながら、「韓流関係者の中では韓流危機の克服策についてたくさんの議論が行われているが、具体的な方法や選択肢はまだ提示されていない」と明らかにした。
また、「韓流関連商品の販売業に携わってきた企業として、今の韓流危機に責任と義務があると思い、具体的なプロジェクトを提示することになった」とレポートを作成した背景について説明した。


李代表は、「今、日韓関係の危機を解決するためには、両国の国民がお互いを最も近い隣人として受け入れる姿勢が必要だ。それを基に和解と理解を重ねていくと良い関係を確立することができると思う。しかし、政治的な理解など、両国間の様々な問題で実現するのはそれほど簡単ではない。日本の安部首相と韓国の朴大統領が直接会って握手しながら、お互いを理解しようとする姿勢作りに協議するのが一番だが、両国の首脳会談はまだこれといった見通しが見えない状況」とし、「この間、両国間の感情の溝はさらに深まり、お互いを非難する残念な状況が続いている。今の現実を考慮した第2案として、レポートでは文化交流を通じての“理解の場”を提案している」とレポートの目的について語った。


 “東方神起とJYJの合同公演案”については、「国家レベルでの韓流支援プロジェットを目指し、その一環として提案したもの」とし、「東方神起とJYJのコラボは現実的に難しい状況だが、韓流危機を克服するために民と官が協力していこうという趣旨で作成した提案」と強調した。


◆‘東方神起とJYJの合同公演’とは?
全11ページで構成されたレポートは、まず、最近日本内の韓流が低迷している要因として、李明博(イ・ミョンバク)前韓国大統領の独島(日本表記・竹島)訪問とそれに関連する有名人の韓流批判、韓流コンテンツの不足、文化インフラの不備、スーパースターの不在などを指摘した。


続いてレポートは、韓流危機のターニングポイントとして、東方神起とJYJの合同公演案を提案した後、「現在韓流ニュースに懐疑的な日本のメディアも高い関心を示すことができるビッグニュースであり、再び韓流ファンをひとつに集める起爆剤としても期待できる」とその理由を説明した。
また、東京ドーム2回公演だけで約1000億ウォン(約87億円)程度の経済効果を創出し、他のK-POPや関連ジャンルなどまでにも大きなプラス効果を与えるビッグスターが東方神起とJYJ以外にはいないと判断した。これは東方神起(2人)とJYJ(3人)の5人が、デビューから現在まで爆発的な人気を獲得していることから見受けて引き出した分析。


しかし、5人の合同公演までは乗り越えなければならない壁が多い。まず指摘されるのが、東方神起の所属事務所SMとJYJの所属事務所C-JeSの間に生じた感情の亀裂だ。デビュー以前に締結された契約問題で裁判を行ったこともあり、両社の劇的な和解や協力は今の段階で期待し難い。また、両グループの日本国内の所属事務所も異なっており、韓国の状況以上の壁が日本にも存在する。


その対策としてレポートは、韓国政府の積極的な介入を主張した。文化観光部など該当部署の仲裁で、まずは彼らの日本での合同公演を推進し、「両社の和解を誘導するためには、韓流の再跳躍という対外的名分で韓国政府の全面的な支援が欠かせない」と政府の役割を強調した。
また、5人が来年から徴兵対象者になる状況を指摘した後、「このプロジェクトの成功の際、韓流に及ぼす大きな影響力を勘案して、彼らに対する政府の適切な配慮が必要」とも言及した。


李代表は、「東方神起とJYJの5人による合同公演の価値は、国威発揚や企業広報、現地同胞の経済活動などを含め、天文学的な経済効果が期待できる」とし、「単に韓流を商業的観点から見ることではなく、韓国の文化コンテンツを世界に大きく知らせてブランド価値を高める、政府の国家プロジェクトとして考えなければならない時期だ」と明らかにした。
また、「今の韓流危機を様々な観点から分析した後、東方神起とJYJの5人全員が今も圧倒的人気を獲得していることを見て、大きな希望を感じた。もちろん東方神起とJYJのコラボには、全員の同意と彼らをそれぞれ応援してきたファンの理解が前提条件になる。しかしこれを(レポートを)、韓流の未来を懸念する真の声として受け取ってほしい」とファンの理解を求めた。


◆政府の役割が重要
レポートが主張するのは、東方神起とJYJの合同公演を韓流危機の克服策として提案しているが、韓国政府の積極的な役割だ。

まず、当事者である東方神起とJYJはもちろん、他の韓流スターたちにも、これまでの韓流への貢献と今後の韓流の発展のため、それに相応しい政府の適切な待遇と配慮が必要だと提案した。


また、韓流危機の克服方案としてSMやC-JeSのようなエンターテインメント企業への支援策作りも必要だと明らかにした。
これまで韓国政府は、対外輸出を促進するために中小企業を積極的に育成してきたが、韓流を発信する韓国のエンターテインメント企業への支援策には消極的な面があった。
レポートはそれを指摘した後、文化商品が高い付加価値を創出することを強調した上で、該当する企業群への積極的な支援を促した。このようなサポートを通じて韓流スターの活動をより活発にさせると、韓流の人気回復に大きく貢献できると見込んだ。


東方神起とJYJのファンをはじめ、韓流ファンの協力も呼びかけた。日韓関係の建設的な発展のためには、これまでの政治的アプローチよりファンが主役になった交流が必要だと主張し、韓流の発展という巨視的な視点からファンの協力を求めた。


韓国政府が、上記に記載された当事者や関係者、そして韓流ファンなど、みんなが利益になる方向に舵を取れば、今の韓流危機を乗り越えられるとレポートは明記している。

 

 

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