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[スポーツソウルジャパン|編集局] キネマ旬報ムックによる「ビジュアル版 楽しくわかる韓国の歴史」シリーズのVOL.1「朝鮮王朝27人の王たち」に続き、今回その第2弾となる 『ビジュアル版楽しくわかる韓国の歴史VOL.2 百済の美を求めて』が発行した。

 

 美しい百済スマイルと、その秘密。
日本と韓国の研究者が、最新の研究成果を織り交ぜ、わかりやすく百済を解説!
朝鮮半島の南西に位置し、5~6世紀に仏教文化を花開かせた百済は、中国南朝との交易で栄え、仏教や千字文を日本に伝えるなど、周辺諸国と深い関係を築いた。だが、660年、唐と新羅の連合軍に滅ぼされ、百済はその文献の少なさゆえに、本国でも長く謎につつまれた国だった。
しかし近年、韓国で発掘調査が進み、王陵や古墳が発見され、優美かつシンプルな百済文化の全容が明らかになりつつある。本誌は、研究の最前線に立つ論者により、知られざる「百済」をあらゆる方面から解説している。また、韓国のみならず、日本の遺跡を検証、『日本書紀』や『古事記』の記述、日本各地にのこる百済ゆかりの史跡を追って、日本と百済の交流の軌跡に迫っている。
今、日本と韓国の歴史における最大のミステリーが、ダイナミックに解き明かされる!

 

歴史をまったく知らなくても、この1冊があれば、百済がみるみるわかる!
百済と日本、善隣友好の真実
今上天皇が2001年に「桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると『続日本紀』に記されていることに韓国との縁を感じております」と、お言葉を発せられたことがあるように、『古事記』や『日本書紀』などの歴史書や、韓国や日本の史跡から、両国の交流の様子がわかってきている。巻頭では、その真実を京都大学名誉教授の上田正昭先生がやさしく解説。
百済の国を全方位から徹底解説!
前半は、歴史ビギナー向けに、百済の王たちの物語、百済の王政と文化、百済人の暮らしなどを、イラストや写真でしっかり紹介。後半は、3つの王都を基準に時代を区分し、くわしく歴史を解説。日本で生まれたといわれる百済の第25代王・武寧王の墓から出土した華麗な遺品も一挙紹介!
百済仏教、美の極みへ
百済といえば仏教の国。日本に仏教を伝えただけでなく、新羅や高麗にも影響を与えた仏教先進国であった。仏教美術史を専門とし、韓国仏教と日本仏教についての論文・著書も多い九州大学名誉教授の大西修也先生が、百済仏教の神髄を解説。
朝鮮半島の前方後円墳の謎にせまる
韓国ではすでに14基もの前方後円墳が発見されている。その埋葬者はいったい誰なのか?日本の前方後円墳との関係性や、朝鮮半島における地域性、時代性などを、韓国の研究者が諸説を紹介しながら解説する。

 


■内容■

【監修】
金両基キム・ヤンキ(比較文化学者)
「序文にかえて百済の微笑」
日本、韓国、アメリカの大学・大学院で教鞭をとった比較文化学者が、百済の匠がつくった酒を、なごやかに飲んだという応神天皇の歌を引用しながら、当時の日本と韓国の健やかな関係を紹介。


【特別寄稿】
上田正昭うえだ・まさあき(京都大学名誉教授)
「古代の日本と百済の文化~善隣友好の象徴~」
折口信夫の系譜をひく古代史の先駆者が、百済の歴史に初めてふれる人向けに、1万2000字を書きおろした。奈良の明日香を「遠つ飛鳥」、大阪の難波を「近つ飛鳥」と呼んだ背景や、今の日本にのこる百済文化を紹介。
大西修也おおにし・しゅうや(九州大学名誉教授)
「百済仏教の粋美」
70年代の韓国留学時代に仏教美術をおさめ、日韓古代彫刻の比較研究に新たな道を拓いた当代随一の論者が、豊富な仏像の写真をもとに、百済仏教のたどった道や、日本仏教との関連性を説く。


【基礎からわかる百済】
武井一たけい・はじめ(高校教諭/地歴・公民・韓国語)
「百済の王物語」「百済の王政と文化」「百済人の暮らし」
百済についての知識がゼロでも大丈夫。武井一先生の基礎編を読むと、おおよその概要がつかめ、その後の百済史やコラムがよーくわかる。イラストや写真が満載で、30分で百済を好きになる!


【百済史解説】
吉井秀夫よしい・ひでお(京都大学大学院文学研究科教授)
第1章 漢城時代(B.C.18~A.D.475)
第2章 熊津時代(475~538)
第3章 泗沘時代(538~660)

百済とその周辺国家の研究や、古代日朝関係の研究分野の精鋭が、希少な文献史料と格闘し、戦前から今日にいたる考古資料(物的証拠)を組み合わせて新たな百済史を編んだ。百済、新発見!


【特別寄稿】
岡泉水おか・いづみ(考古学者/近代史研究者)
「金冠と履のシンフォニー」
4~6世紀の朝鮮半島の古墳から数多く発見されている冠と履。新羅に比べて黄金のイメージのない百済だが、実は周辺から多くの金製品が発掘されている。百済王が威信を高めるために配布したのか、あるいは直接支配を広げていたのか。勢力図を見極めるうえで重要な鍵となる金冠と履について解説。
「朝鮮半島における百済の山城」
古代の朝鮮半島には2000もの山城があったと言われ、その数は日本の山城とは桁がちがう多さである。土城、石築山城の遺跡を頼りに、百済と周辺諸国との戦いをつぶさに考察する、画期的な論考。

古谷毅ふるや・たけし(東京国立博物館主任研究員)
「江田船山古墳の出土品と百済」
古墳時代研究の第一線で活躍する研究者が、熊本県の江田船山古墳から出土した一級の考古資料を紹介しながら、北九州の豪族、近畿、そして、百済と東アジアとの関係を解説する。

吉井秀夫
「海神への祈り、竹幕洞遺跡」
朝鮮半島の西海に面したところに竹幕洞と呼ばれる遺跡がある。そこでは、航海の無事や豊漁を祈って古くから祭祀が行われていた。日本から海路で百済・高句麗・中国に向かうには必ず通った拠点だ。日本の沖ノ島とも似たその遺跡から、古代の海上貿易を活写する。

権五栄クォン・オヨン(韓国・ハンシン大学韓国史学科教授)
「武寧王陵の発見とその意義」
1971年、韓国・公州市の古墳から、百済第25代・武寧王の墓が発見された。その墓誌石から、百済で唯一、埋葬者が明らかになった王墓の発見は、その後の韓国考古学、そして日本関係史に大きな影響をもたらした。百済史をくつがえした世紀の大発見をクローズアップ!

朴天秀パク・チョンス(韓国・慶北大学考古人類学科教授)
「前方後円墳の出現と日本との関係」
大阪大学大学院にて歴史学を学び、韓国のみならず日本の歴史にも精通した碩学が、韓国の栄山江流域に点在する前方後円墳をくまなく踏査、その出現過程と被葬者を、当時の百済王権と九州勢力、大和王権との関わりも交えて徹底的に検証する。

沢田むつ代さわだ・むつよ(東京国立博物館客員研究員)
「古代の幡、織物と金糸からみた朝鮮半島との交流」
寺院の内外で、仏や菩薩を荘厳(しょうごん)・供養するために用いられた旗、それが幡(ばん)である。朝鮮半島では野外で、幡の竿を支えた憧竿支柱(どうかんしちゅう)が各地にあった。繊維や織物から見た百済とは?

水野俊平みずの・しゅんぺい(北海商科大学教授)
「百済語とは何か」
語学研究のみならず、『庶民たちの朝鮮王朝』など韓国・朝鮮関係の一般書籍を多数世に出す論者が、専門分野にもどって、「百済語」を推定することのむずかしさと、その研究方法を語る。「くだらない」は「百済」が語源ではない?

金両基(比較文化学者)
「百済の伝統芸能」
『韓国の石仏』や『韓国仮面劇の世界』など韓国の精神文化に対して多数の著書をもつ文化学者が、改めて、百済の伝統芸能について論考する。


【歴史紀行】
武井一「日本の中の百済」
百済と日本の深い絆を示す神社や寺は日本全国にある。今号では大阪と滋賀をピックアップ。百済最後の王・義慈王(ウィジャワン)の子孫たちが、百済滅亡後に日本でどのように生きたのかが、わかる旅。ドラマ『階伯〔ケベク〕』を見た人は、1泊2日の旅に出かけてみては?


【百済の年表】
広岡礼林ひろおか・えり(翻訳・文筆家)
韓国ドラマ関連の著書も多い識者が、韓国古典文学、伝承文学、比較文化、韓国仏教などの専門を下敷きに、簡単年表を執筆。日本・中国年表にも対応。


【付録】
朝鮮半島全図、ソウル・公州・扶余の地図/百済を学べる韓国の博物館ガイドなど。

 

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