サムスン電子が運営するナノシティー・華城キャンパスの新総合部品研究場(DSR)の工事現場が、駐車空間の不足で問題となっている。|華城(ファソン)=ソ・ジェグン記者

 

[スポーツソウルドットコム|華城=ソ・ジェグン記者] 韓国最大規模の半導体工場があるサムスン電子のナノシティー・華城キャンパス(以下、華城キャンパスと表記)の一帯が、巨大な“違法駐車場”に転落している。
数百社にのぼる協力会社が、ここに新設される総合部品研究所(DSR)工事に投入される状況だが、問題は途方なく不足な駐車空間の問題で、勤務者たちが不可避な選択をしているからだ。
およそ100台を超える違法駐停車車両により、地域住民はもちろん取締業務を総括する華城市まで、現在“三重苦”を経る華城キャンパス現場を、<スポーツソウルドットコム>が集中取材した。


◆協力会社の勤務者は駐車ができない
23日、韓国・京畿道(キョンギド)華城市(ファソンシ)半月洞(パンウォル・ドン)にあるサムスン電子の華城キャンパス、新築DSR工事現場の入口付近にある駐車場を訪ねた。駐車場はサムスン物産の職員専用と協力会社の職員たちが使える共用駐車場で区分されていた。
工事が行われる真っ最中な午後4時、およそ200台くらいが止められるこの駐車場には、サムスン物産の職員たちの車両と、一部協力会社の職員たち所有の車両でびっしりだった。ひと目でみても数千人におよぶ社員らと協力会社の職員らを収容するに、駐車場はとてつもなく不足な規模だった。

 

華城キャンパス中にある駐車場には、サムスン電子が発行した駐車カードを付着した車両だけが止められる。

 

駐車された車両の前面ガラスには、みんな連絡先と会社名、管理者などが記載された駐車カードを貼っていた。大規模工事が行われているだけに、ここの駐車場には会社が発行した駐車カードを付着した車だけが駐車場を利用できる。
しかし、この駐車カードの発行数は、需要数を満たすのに到底不足だ。協力会社には職員数など、会社規模に比例して駐車カードを発行しているが、協力会社の職員たちに確認した結果、平均1社当たり2~3枚の駐車カードを発行しているという。
これも該当会社の管理所長か管理者級の職員たちが使っていて、一般勤務者たちには“高嶺の花”と同様なものだった。
このような状況なため、殆どの勤務者たちは華城キャンパス内ではなく、付近にある商店街団地に駐車している。しかし問題はこのような駐車行為が違法になるからだ。同日、華城キャンパスの向かい側にある商店街団地に違法駐車した車両数だけで、100~200台は優に超えていた。その上、人道上にまで駐車している車両も目立っていた。

 

駐車空間がないため、違法駐車しておいた勤務者たちは、徒歩30~40分の距離を一日に数回も行き来している。

 

協力会社の職員のパク氏は、「駐車カードの発行手続きが知らない人はいないはず」と言いつつ「すでに(駐車空間)飽和状態な状況なので、駐車カードの発行は無理だ。だからって仕事しないわけにはいかないので、うんもすうもなく違法駐車をするしかない状況」と述べている。
もうひとりの勤務者のイ氏は「一日に1~2回の駐車違反取締は、もう日常茶飯事のようなことで、4回も取り締まれる人もいる。数万ウォンから数十万ウォンにまで罰金で払うわけなので、腹よりへそがもっと大きい(提灯より柄が太い)状況だ」とため息を吐いた。


◆駐車難に華城市住民のクレームが殺到…サムスン“対策準備中…”
絶えない駐車問題で悩んでいるのは、単に勤務者だけではない。商店街の店主らと地域住民らも不満を吐露している。ある店主は「朝7時が過ぎると、すでに商店街周辺は駐車場になっている。二車線になっている路地は違法駐停車でいっぱいになっていて、毎回ぎりぎりで運転してやっと路地から抜けられる」と説明している。
該当地域の違法駐車取締を務める管轄公務員らも、殺到するクレームにだいぶ困っている様子だった。
24日午前9時、2回目で訪ねた華城キャンパス付近は、前日と変わらない状況だった。

 

華城キャンパス一帯にある商店街団地、人道と車道は違法駐停車であふれていた。

 

道路の片側では駐車取締カメラを装着した車両が違法駐車の取締中だった。午後4時まで3~4回の取締が行われたが、違法駐車している車の数は全く減らない状況だった。
華城市東部出張所の建設交通科の関係者は、「オン・オフラインを問わず、該当地域の住民たちからのクレームが殺到している」と言いつつ「現場勤務者たちが殆どなので、初期には取締を行ってはいたが、“サムスンだから甘くしてるのか”“差別取締をするな”などの度を超えたクレームが続出していて、最近は取締の強度を上げている」と説明した。


数ヶ月も続いているこの問題に対して、サムスン物産も対策を準備中だ。サムスン物産は「工事を始めた当時、華城キャンパスの付近に駐車場をレンタルして運営してきたが、去年内部的にしばらく工事が中断されて、無駄な支出を防ぐためにその契約を解除した」としながら「工事規模があまりにも大きなため、現在華城キャンパス内に収容可能な駐車施設が不足なことは事実だ。たくさんの勤務者たちが足りない駐車空間のせいで不便な状況であることも十分に認知している。外部駐車施設の運営再開と関連して、内部的に検討中なので、一日も早くこの問題が解決できるように最善を尽くす」と述べた。

 

 

 

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