桂望実のベストセラー「嫌な女」を、吉田羊と木村佳乃という日本映画界を代表する女優のW主演に迎え映画化。黒木瞳が初監督を務めたことでも話題となった映画『嫌な女』のBlu-ray&DVD が12月7日(水)発売となる。


先週末に開催されたアジア最大級の映画祭、「第21 回釜山国際映画祭」の【アジア映画の窓部門】で『嫌な女』が上映され、黒木瞳が記者会見と上映後のQ&A セッションに登壇した。
初監督作品が映画祭に出品ということで、当初は囲み取材と個別取材の予定だったが、20 を超える媒体からの取材オファーがあったために急遽記者会見に変更。日本の女優の監督デビューに韓国メディアからも注目が集まった。 また、韓国にもファンの多い黒木監督が参加するとだけあり、夜遅い上映会にもかかわらず100 人以上の観客が上映後Q&A に参加、終了後はサインを求めて追いかけるファンも出るなど、熱気あふれる上映となった。



【記者会見】
■監督をすると言った時の周りの反応について
「今年一番びっくりした!と皆さんから言われるほど、反応はすごかったです。 それくらい珍しいことでしょうし、刺激的なことだった。以前、外国人記者クラブでの会見で、韓国でも日本でもハリウッドでも女優が監督を務めることは、男性に比べると少ないので、これから映画界を引っ張っていってくれる女性が増えていくといいなという話をしました。そこでもやはり、女性がやっていくというのはすごく嬉しいと言われました。」
■他に演出したいと思った作品は?
「ものすごく情熱をかられると思える作品と出会わない限りはできないものだと思っていますので、もしご縁があったら。」
■小説から映画化するとき、一番中心にした、大切にしたことについて
「徹子が遺言を届ける仕事をするようになることと、同じ事務所の先輩にいるみゆきからの“あなたはもっと楽に生きていっていいのよって。みんな悲しみを持っているから。あなただけの悲しみじゃないのよ”というメッセージ、その二つは絶対にはずせないと思っていました。それから、小説を読んだときのさわやかな読後感を映画のあとでも感じて頂けるよう大事にしました。」
■黒木さんは韓国の中年の男性にすごく人気がありますが、韓国の印象は?
「よく、ソウルに遊びに行きますが、釜山は今回が初めてなので、すごく楽しみでした。ソウルでは買い物をします。それから、今年のカンヌで見た映画『釜山行き』(原題:Train to Busan)が面白くて、やっぱり韓国映画はクオリティーが高いなと思いました。皆さん、映画に対しての愛というか、映画を熱心に見て盛り上げようとしているので、韓国の映画はどんどんクオリティーが高くなっていくんですよね。そういうところが、羨ましいな、勉強したいな、と思っていました。」
「『嫌な女』は韓国の多くの方に楽しんでいただけたらいいなと思ってやってきました。皆さまどうぞ、よろしくお願いいたします。」と、記者会見を締めくくった。



【上映後のQ&A】
この二日間でみなさんが映画を愛している様子が感じられたこの映画祭に、女優としてではなく監督として初めて来れて嬉しいです。と挨拶。
■女優の立場で作品を観るのと、監督の立場で作品を観る違いについて
「女優の時は、ここはこうすれば良かったと反省ばかりだが、監督の時は、上映中に席を立たないかな、とお母さんが子供を心配する感じ。」
■美貌の秘訣は?どういったきっかけで監督に?
「美の秘訣はストレスを溜めないこと、好きなことを一生懸命やることですね。(監督をやるきっかけは)最初は出演したくて原作権を取りに行ったけれど、脚本の西田さんとやりとりをしている中で、この作品の世界観を一番わかっている自分が監督するべき、という結論になり、監督を選びました。これまで出演したどの作品より自分が出ている作品で、丸裸にされたような作品です。」
■夏子が元気いっぱいで詐欺だけど男達を幸せにするという行動を監督はどう思うか?
「夏子は詐欺師だけどみんなに幸せを置いていく、自分の中では寅さんだと思って描きました。最後のシーンでコートを着せたのは寅さんをイメージしていました。」


©2016「嫌な女」製作委員会


『嫌な女』 ブルーレイ&DVD 12 月7 日(水)発売 ※DVD同時レンタル開始!
■ブルーレイ ¥4,743(税抜)/DVD ¥3,800(税抜)
発売元・販売元:(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント



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