韓国でアーティストM.I.Bの一員として、また、バラエティで独特の話術で人気を博しているカンナム(KangNam)


今年5月に日本デビューを果たしたのは、韓国でアーティストM.I.Bの一員として、また、バラエティで独特の話術で人気を博しているカンナム(KangNam)だ。そして、竹ノ内豊風のワイルド系の風貌で、数多くの韓国ドラマに出演している俳優兼モデルの大谷亮平も今年、4月に公開された福山雅治主演の『ラブソング』で日本ドラマデビューを果たしている。このドラマ内では端役だったが、今年10月に新垣結衣主演のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』では、主人公カップルの恋的である準脇役として出演が決定している。再デビューにはなるが、元シュガーのイ・アユミことICONIQ改め、伊藤ゆみも日本で歌手から女優へとシフトチェンジし、再始動を最近果たしたばかり。


昨今、台湾で活躍していた日本人俳優ディーン・フジオカが逆輸入俳優として、日本デビューを果たし、目まぐるしい活躍を見せている。それに乗じ、韓国出身の日本人俳優たちもこぞって日本デビューを果たしているが、活躍することができるのか。過去の事例を照らし合わせ、検証してみたいと思う。


数多くの韓国ドラマに出演している俳優兼モデルの大谷亮平


逆輸入俳優として頭に浮かぶのは、ユミンこと笛木優子ではないだろうか。韓国で女優として活躍しており、2006年に日本に拠点を移し、日本でデビューを果たしたが、正直、記憶に残るドラマはない。さらに上記のICONIQ改め、伊藤ゆみもシュガー解散後、日本で活躍をスタートさせたが、ヒット曲もなければ、目立ったドラマ出演もないので、こちらも厳しい状況と言える。


今回デビューを果たしたカンナムと大谷亮平に活躍を期待したところだが、先駆者たちの事例を見てみると、決して平坦な道とは言えない。なぜ、ここまで韓国で活躍している俳優たちの日本での活躍が厳しいのか。


それは、やはり、韓流スターというカテゴライズが確立しているからではないだろうか。ディーン・フジオカは台湾ということもあり、華流といってもてはやされた時代もあったが、韓流スターのように、日本で目立った活躍をしていた台湾出身の俳優やアーティストたちは数少ない。というか、一般には浸透していない。一方、韓流スターはBIGBANGや東方神起、ペ・ヨンジュンなど、日本人俳優、アーティスト以上に有名なスターたちが数多くいる。よって、韓国の逆輸入の看板など、日本人、日本芸能界にとっては目新しいことでもなんでもなく、日本で活躍している素の日本人俳優やアーティストたちと闘うしかないのだ。


それに、大谷亮平しかり、笛木優子しかり、日本名で勝負しているのもいけない。自ら、逆輸入という看板を取り下げているようなものだ。ここは韓国での通名や、せめて横文字の芸名をつけて活躍すべきである。逆にカンナムなど、バラエティで活躍するときはもはや、横文字の名前など意味をなさない。なぜなら、芸人の名前なんぞ、突飛なものばかりだからである。こちらも、素の自分と勝負しなければいけないが、韓国では何をしでかすわからない野生児として人気を博したそうだが、日本ではそのような芸人、いわゆる、リアクション芸人なんぞ、こぞっている。芸人だけではない、イケメン、例えばジャニーズの手越祐也なぞ、芸人顔負けのコメントとリアクションで人気を博している。DAIGOもそうだ。バラエティ業界での活躍は、俳優以上に厳しいのではないだろうか。


THE FACT JAPAN|松庭直


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