韓国に“負の遺産”の保存運動が進んでいる。|松庭直


昨今、日韓の慰安婦問題の合意に反対し、日本大使館前でデモを起こす反日の人々の姿ばかりがクローズアップされ、反日イメージが定着してしまった。慰安婦問題や竹島問題で揺れる日韓。しかし、その裏で韓国にとっての“負の遺産”の保存運動が進んでいるのをご存じだろうか。


その場所とは、国際空港がある仁川だ。日本が植民地支配をしていた当時、仁川には“日本人街”が形成されており、多くの日本人が生活をしていた。戦後、日本人が韓国を離れてからは風化の一途をたどるばかりだったが、あれから約70年。現在、仁川では日本人街の保存が進められており、当時の日本家屋がリノベーションされ、カフェや土産店に生まれ変わっているのである。


さらにリノベーションだけではなく、わざわざ、韓国家屋を日本家屋風にリフォームされた店舗も数多く点在。撮影スポットには人力車や招き猫のオブジェが設置されており、にこやかな笑顔を振りまき撮影に臨んでいるのは紛れもない韓国人観光客だ。反日なんぞはどこ吹く風、この真逆な現場が見られるのも韓国ならではだろう。その真相を確認すべく、日本家屋でカフェを営む店主に聞いてみると、こんな答えが。

「日韓問題もありますが、問題と文化は別。これは日本文化という日韓問題とはかけ離れた次元にあります」


韓国に“負の遺産”の保存運動が進んでいる。|松庭直


また、戦時中に明洞に京城神社があったのだが、植民地支配が終わるとともに破壊され、昨今まで神社の鳥居に使われていた石材がベンチとして使われていたり、灯篭がテーブルになっていたり、手水鉢に関しては庭に放り投げていたりと残念極まりない扱いをされていた。が、なんとこの無碍な扱いを受け入ていた手水鉢が博物館に展示されることになったのだという。


反日の影に隠れて見えないが、まさに韓国では今、日本文化美化の嵐が吹き荒れているのである。


THE FACT JAPAN|松庭直


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