写真:KNTV

 

『華政』撮影の合間を縫って4名にインタビュー
――まずは、撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
キム・ジェウォン:若い方々がいたので……よかったです(笑)このドラマに出演される方々が、皆さん楽しい性格でとても良い雰囲気だと思います。特に、ヨニさんがいるので、皆さん自分の性格を隠しているような……(笑)。そんな感じがありました。
ハン・ジュワン:なんの性格ですか?
キム・ジェウォン:(ソ・ガンジュン、ハン・ジュワンに向かって)女性によく見られるために、隠しているような……皆さんすごく親切なんです。


――残念ながら、今日はチャ・スンウォンさんが来られませんでした。普段、チャ・スンウォンさんはどんな先輩ですか?
キム・ジェウォン:私は知り合ってから長く、個人的にも親しくしていただいています。ドラマでは事実上、私と一緒の撮影シーンが多くありませんでした。そんな面では、ここにいる3人の方がもっとチャ・スンウォン先輩に関する話があるんじゃないでしょうか?
イ・ヨニ:チャ・スンウォン先輩は、現場でとても愉快な方です。普段もたくさんお話される方ですし、とてもギャグ好きなところもあるんですが、撮影が始まった途端カリスマが溢れる、そんな姿が俳優としてすごく魅力的な方だと思います。一緒に撮影しながら演技に集中できて、そういう部分でもとてもよかったと思います。


――ドラマの紹介をお願いします。
キム・ジェウォン:ドラマの紹介はやっぱり、ドラマの全体的な脈絡で一番重要な部分を占めている人物が貞明公主(イ・ヨニ)です。
ハン・ジュワン:僕だと思ったのに……。僕が話しちゃダメですか?(笑)
キム・ジェウォン:ジュワンは、早くあっちで服を脱いで来なよ(笑)ジュワンは既にもう暑さでバテていて(笑)まずは、ドラマのタイトルからもわかるように、華やかな政治、政治に関するストーリーを描いているドラマです。その中で貞明公主が光海(クァンヘ)を経て仁祖(インジョ)まで、その政治勢力の中でイデオロギーや思想に対する政治的争いやその中での愛、嫉妬、復讐……さまざまな見どころを楽しめる面白いドラマだと思います。光海の時代が終わり、仁祖の時代がはじまり、現在放送しているのはドラマの中でも後半部分、シーズン2ということで、たくさん期待してください。


――お話にあった通り、時代劇ロマンスがあるじゃないですか。そのストーリーをイ・ヨニさんから簡潔に紹介してください。
イ・ヨニ:光海君が王になると、貞明公主が脅威を受けるようになり、母親である仁穆大妃(インモクテビ)が弟の永昌大君(ヨンチャンテグン)を救おうという目的で貞明公主を早く結婚させようと、夫になる人物を探すんです。そのとき、幼い頃に出会ったのがカン・イヌ(ハン・ジュワン)、ホン・ジュウォン(ソ・ガンジュン)という人物なんですが、貞明公主は婚姻ができず、宮廷から追い出されてしまいます……。数年後に再会するんですが、再会したことで三角ロマンスが始まります。
キム・ジェウォン:(ソ・ガンジュンに)ロマンスについて話してみて。
ソ・ガンジュン:(少し悩んで)イヌとジュウォンの立場では、貞明公主が死んだと思っていたのに、あとから一緒に日本で苦労したファイという人物が貞明公主だと知り、最初はイヌと対立するようになります……。…今までは……。
キム・ジェウォン:(ハン・ジュワンに)じゃあ、ジュワンが最後にまとめて!この子たち、ロマンスを撮影していないみたいです(笑)。
ハン・ジュワン:ジュウォンとイヌは、幼い頃から苦楽を共にした親友なんですが、偶然貞明公主に出会い、お互いにまだ一度も感じたことがなかった異性の感情を貞明公主に対して感じるようになるんです。一方、光海が王位に就いて、貞明公主が追い出されることになります……。そして…。
キム・ジェウォン:ジュワン、今暑いんでしょ!(笑)
ハン・ジュウォン:暑いです!
イ・ヨニ:兄さん、羅列してないで、早く話して(笑)
ハン・ジュワン:姿を消した貞明公主を恋しがっていたふたりの男性、イヌとジュウォンはいつの間にか成長して、ジュウォンは光海を擁立するひとりの政治的人物になり、そうしているうちに死んだと思っていた貞明公主がファイという人物で再び登場します。
キム・ジェウォン:私は本当に彼らのロマンスから外れてよかった気がします(笑)
イ・ヨニ:うまく編集してくださいね(笑)


――演じられた役柄について紹介してください。
イ・ヨニ:私は宣祖(ソンジョ)の娘として生まれた貞明公主です。子どもの頃から聡明で明るく、愛されながら育った人物が、光海君によって宮廷から追い出された後、みんなから死んだと思われていたのですが実は生きていて光海君の火器都監に重要な人物として再び現れます。そして、光海君と対立する人物です。
キム・ジェウォン:私は綾陽君(ヌンヤングン)、後の仁祖役を演じたんですが、伯父である光海とは対立関係で、政治的理想自体が違う人物で、幼少時から王になりたい野望と欲望が非常に大きいキャラクターです。仁祖反正という歴史的事実を根拠にして、新しい政治に対する変貌が始まります。でも、聖君やかっこいい徳治主義の国王の姿ではない、少し乱暴で偏屈で、人々から恨まれたり後ろ指を差されるキャラクターではないかなと思います。私が政治的理想において最も対立関係になる人物が、貞明公主なんです。そして、(ハン・ジュワンを指差して)私の“キングメーカー”です。貞明公主の(イ・ヨニを指差して)百姓を愛する立場と私の王としての国を統治する立場での理想に対する変化や争いを通じて、今まで私が演じてきたキャラクターとは少し違う、悪役を演じています。
ハン・ジュワン:僕が演じるカン・イヌという人物は、王権すら揺るがすことができる財力家の父親のもとで、妾の子として周りの目を気にしながら育ちました。そして、愛する友だちと愛する女性の間で葛藤する男です。そうした葛藤や混乱の中で歪んだ愛情表現をしてしまう人物です。仁祖が反正を企てる中、カン・イヌの父親カン・ジュソンの力を借りて仁祖が王位に就くんですが、それに関わっています。そんな面で“キングメーカー”という表現をしますが、実は本格的な“キングメーカー”という展開はまだ進行中なので、お話するわけには……。
キム・ジェウォン:仁祖反正のとき、実は宮廷に入るときに兵を連れて行くんですが、訓練都監の李興立(イ・フンリプ)の心を動かさせ、宮廷の門を開けさせるのがカン・イヌです。
ハン・ジュワン:李興立という実在の人物なんですが、反正軍によって説得され、結果的に李興立のおかげで宮廷に入ることができるんです。作家の先生から、カン・ジュソンという架空の人物を通じて仁祖反正の主軸になれる功臣の道を開かせてくれました。


――とても重要な役柄を演じていますね。
キム・ジェウォン:この人(ハン・ジュワンを指して)が、門を開けてくれました。だから、私が王になったんです。門が開かなければ、キングにならなかったはずなのに……(笑)イヌが門を開けてくれたので、“キングメーカー”ですね。門を開けてくれた人だから(笑)
ソ・ガンジュン:僕は、ホン・ジュウォンという人物を演じています。ジュウォンは、イヌと同じように朝鮮の名門家の長男として生まれた人物です。ばか正直で真面目で、天才的な人物ですが……。
キム・ジェウォン&ハン・ジュワン:すごくいいことばかり言っているんじゃない?話だけ聞いてたら、まるで神みたい!(笑)
ソ・ガンジュン:愛する女性の前では純粋な面もあり、少し間が抜けていたり、そんな可愛らしい面もあって……。
キム・ジェウォン:全部持って行かれた〜(笑)。
ソ・ガンジュン:自分の君主が自分の愛する女性の仇という悲劇的な状況でしたが、今は愛する貞明公主と一緒に立ち向かって戦う人物です。

 

女優イ・ヨニ|写真:KNTV

 

――貞明公主が大人になって初めて登場するとき男装していましたが、いかがでしたか?
イ・ヨニ:最近は、女優が一度くらい男装するのが、ある意味では劇中の面白い要素のひとつになっているようです。だから、貞明公主が男装した姿で登場したことで視聴者の視線を引きつける要素になったと思います。でも、実際に歴史の中での光海君は貞明公主が死んだとばかり思っていたんですが、これは史実的なベースがないので、作家が作ったストーリーのひとつです。日本に連れて行かれて、そこで硫黄鉱山の奴隷になります。そこで生き残るためには男装をするしかない……そんな役柄です。


――男性の演技をしながら、低音でせりふも言って……。
イ・ヨニ:普段から私の声はハイトーンではない方です。でも、とても大変でした。男性が使う口調だったり、そういう部分が難しかったです。


――難しかったせりふはどんなものがありますか?
イ・ヨニ:「오(オ)」で終わる口調自体が簡単ではありませんでした。「해보시오〜(ヘボシオ/してください)」とか……そういう部分ですかね。


――重要なシーンのひとつに、逃げていて船を探しに行くけどすでに出航していて船はなく、ホン・ジュウォンに会って号泣するシーンがありますが、そのときはなぜそんなに号泣したんでしょうか?
イ・ヨニ:朝鮮に本当に行きたかったのに、朝鮮に行くためにどうにか耐え伸びて生きてきたのに、結局はジュウォンが助けてくれず、本当に仲が良かった友であるジャギョンを置いて来るシーンだったので号泣したのだと思います。


――朝鮮に行くという意思は、どんな心境でしたか?
イ・ヨニ:永昌大君が光海君によって殺されたという知らせを聞いて、貞明公主も生きていく気力がなかったんですが、「私が朝鮮に戻って、弟の復讐をしよう」という気持ちのために、生きようとする意思が再び湧いたんじゃないでしょうか。


――その当時、ホン・ジュウォンに会って、以前親しかったホン・ジュウォンだということに気づくじゃないですか。そのとき、なぜそれを明かさなかったのか、その理由はなんですか?
イ・ヨニ:まずは、ジュウォンが私に気づかなかったので、気軽に自分の身分を話すのが難しかったと思いますし、ジュウォンを通じて朝鮮に行かなければならないので、私だということを明かすのをためらったんだと思います。ずっと一緒にいるうちに、ジュウォンが光海側の人間だということを知った後は余計に言いづらくなったんだと思います。


――朝鮮に行き、光海君に会ったら、どんな復讐をしようと思っていますか?
イ・ヨニ:今は復讐の相手を見つめながら、その相手に会うために走り続けているじゃないですか。でも、いざその相手に会ったら、どんな復讐をするべきなのか……。複雑で微妙な感情になると思います。


――ジュウォンは貞明公主に会ったのに、気づきませんでした。その後気づくことになりますが、そのときを回想して、自分がばかだったと思っているのでしょうか?実際に、男装していたら気づかないと思いますか?
ソ・ガンジュン:誰が見ても、貞明公主でしょう……(笑)。
イ・ヨニ:でも、すごく幼いときとは、成長して違うから……。
ソ・ガンジュン:公主ということはわからないかもしれませんが、男性だとは思っていないと思います。実際なら。
ハン・ジュワン:大人になって現れたら、気づかないかもよ?


――とにかく、劇中では気づかないキャラクターですよね。もどかしくなかったですか?
ソ・ガンジュン:正直、もどかしいですよね。その後、朝鮮に戻ってからもイヌは貞明を見た瞬間、手首を見て「女性の手首だ!」と一瞬で気づくのに……。僕はそれを聞いても「何?何?」って……(笑)。
ハン・ジュワン:身体的な部分のせいなら、ジュウォンはその当時の男性としてはとても恥ずかしがり屋で、そういう点に関してとても重要視する、マナーある青年だったので、さらにわからなかったのかもしれません。
ソ・ガンジュン:すごく純粋だから、演じていてもどかしいです…。
キム・ジェウォン:さっき自分のキャラクターの説明をするときは、すごくスマートですべてを兼ね備えているように話していたのに……(笑)。
ソ・ガンジュン:学問に関してはすごく頭がいいのに、異性に関してははまったく……。
ハン・ジュワン:恋愛に関しては、全然だよね……。

 

俳優ソ・ガンジュン|写真:KNTV

 

――王の前で堂々と言うべきことは躊躇わずに言う、しっかり物ですが、どうしてホン・ジュウォンは王の前であれほど堂々とできるんでしょうか?
ソ・ガンジュン:まず、ジュウォンは光海を本当の王として認めてなかったんです。それにも関わらず、光海のことを王として従った理由は、初期は自分と政治的な理想が一緒だったからで、ある意味自分自身を捨てても自分の敵である光海を君主として仕えるほど、国家に対する思いが大きかったんだと思います。だから、たぶん身分問わず、間違ってると思うことは率直に言えたのだと思います。


――最初、光海を王として認めなかったですが、その理由は?
ソ・ガンジュン : ジュウォンは貞明公主が死んだと思っていた、愛する貞明公主を殺したのも光海で、彼女の弟、永昌大君を殺したのも光海で、暴政をしてると思ったようです。光海を敵だと思っていたけど、この国が強くなるためにはあのように王座への果てしない欲望を抱いている光海が必要な存在だと思ったんですね。
 

――少し冷静な人物ですか?
ソ・ガンジュン : 冷静だけど、国家を思う気持ちはとても大きな人物だと思います。

 

写真:KNTV

 

――イ・ヨニさん、ハン・ジュワンさんとの三角関係が展開されますが、愛なのか友情なのか選択することになります。ご本人ならどのような選択をしますか?
ソ・ガンジュン : 実際ですか?私は友情を選ぶと思います。実際ならば。
 

――イ・ヨニさんがその相手だとしても?
ソ・ガンジュン : 相手がヨニ姉さんだったら話が変わりますね(笑)本当ならば友情を選ぶと思います。しかし、三角関係ってケースバイケースですからね。もしも私が好きな相手の女性が私の友達にその気がなければ積極的になりますけど、反対にその気があるとしたら友達に譲ると思います。
キム・ジェウォン : 何だか良いキャラは全部独り占めしたいみたいです。(笑)


――ソ・ガンジュンさんは愛と友情の中で友情を選びましたが、ジュワンさんは?
ハン・ジュワン: もし、ヨニだったら悩むと思います。私はもともと感情的になるタイプなので。
イ・ヨニ : まさに劇中のイヌと同じ性格ね。でしょう?
ハン・ジュワン: 実際似てる部分はあります。でも、友情を大事にしないという意味ではありません。ただ、もしも相手がヨニのような人ならなおさら混乱すると思います。


――キム・ジェウォンさんはどちらを応援したいですか?
キム・ジェウォン : 私は彼らのロマンスにぜんぜん興味ありません(笑) 私は政治をどう行うべきなのかだけに興味がありますので。
ハン・ジュワン: 誰を応援したいですか?カン・イヌとホン・ジュウォンの中で。
キム・ジェウォン : こう言うとダメだけど・・・・。
イ・ヨニ : じゃ、言わないでください(笑)
ハン・ジュワン: そうです。言わないでください。
キム・ジェウォン : そう?言わないほうが良い? わかった。やめる。二人ともうまくいくと良いですね。
ハン・ジュワン: でも、そこでカン・イヌだと言ってもらわないと!
キム・ジェウォン : わかった。わかった(笑) イヌです!
 

俳優ハ・ジュワン| 写真:KNTV

 

――ハン・ジュワンさんが演じるイヌは後で父親と対立しながらも、友達を守ろうとしますよね。どうしてでしょうか?
ハン・ジュワン: それまでは政治的な野望や気質がまだ彼には生まれる前だったと思います。そして、ジュウォンがどんな人なのかをイヌは子供のごろからずっと見ながら育ったんです。イヌは世の中がどう回ってるのか全然興味がない反面、親友のホン・ジュウォンは自分の価値観と時代的哲学を持って当時の不条理な社会を見抜く見解がありました。そんな中、イヌは自分の父親であるカン・ジュソンのいわゆるマフィアのような、合理的じゃない、不条理な、暗い面を知っていたので、友達を守ろうとしたと思います。


――カン・イヌは権力に対する欲は後から生まれましたか?
ハン・ジュワン:貞明公主が火器都監の一員として仕事を続けるんですが…。(ネタバレになってしまうので)どこまで話せばよいかわかりませんが。頭のところだけ話しましょうか。
簡単に言いますと、好きな女性が他の男と付き合ってる姿がどうも気に入らないし、納得行かないから、自分が一度ちゃんとこの女性を見守ってみせる、その他の男よりもずっと出来る男だと高慢で利己的な心が先走ってやってはいけない行動をしてしまうんです。

 

俳優キム・ジェウォン|写真:KNTV

 

――キム・ジェウォンさんは途中からドラマに入りました。とても重要な人物ですが、慣れるまで大変だったのでは?
キム・ジェウォン : 最初セット場で撮影をしていますが、私の相手はチプジュルム(現代の不動産仲介業者)とのシーンが多く、メイクルームで共演者の皆さんと挨拶をしましたが、私だけが違うドラマに出演してるような気がしました。独りぼっちになったような(笑) 挨拶はしたものの、私はずっといつも不動産の話や斧を持って組織の話ばかりしたり、何だか一人だけ違う現場だなと思いましたよ。でも、今は宮殿に入って皆と共に撮影ができています!


――最初、ドラマに登場した時に宮殿を見つめながら「やはり家とはあれぐらいじゃないと」と話すセリフがありましたが、演じられるキャラクターに対する説明をお願いします。もともと野望が大きい人物だったんですか?
キム・ジェウォン : 私が演じる綾陽君(後の仁祖)は幼い頃から王になりたい欲求や野望が大きく、それを父親である定遠君(チョンウォングン)に話します。しかし、父親をはじめ、周りの人たちは弟の綾昌大君(ヌンチャンデグン)が王になる人材だと思い、綾陽君が心に抱いていた意志を無視します。その後、光海によって家はメチャクチャにされ、父親と弟も死に至り、実際野人のような時期を送った人物です。周りから誰一人、彼のことを思ってくれたり、世話をしてくれたり、期待などしなかったので、自ら主動的に生きる道は王になることで、その透徹な目的だけが彼を動かせる原動力となるんです。王になろうとする目的意識の中で、回りの人々が彼のキングメーカーとして一人ずつ集まるようになります。でも、劇中で光海が綾陽君に対して「お前は何者でもない」と話すシーンがありますが、まさにその通りの人物でした。誰一人、彼が王になるとは注目しませんでしたから。王としてのカリスマや力がなかったんです。でも、自らの意地や執念、「私は王だ。王になれる」とずっと思い続けてる間、彼をサポートする人々が現れます。結局、仁祖反正を通じて王になります。でも、個人の欲求や欲望だけによって得たものは、副作用が生じます。望むものを手にすることで、反対に他人はそれを失ったり、被害を受けたり、それによって起きるハプニングもあると思います。


――仁祖役はある意味悪役ですが、最初は少し卑屈な感じもします。今は徐々に強い王の姿を感じさせますが、表現する際に難しいと思ったことはありましたか?
キム・ジェウォン : 最初、仁祖になる前、綾陽君の頃は本当に何者でもない、存在感のない人物を演じたかったです。誰が見ても「あれ何者?どうしたの?」 「あれが王になるの?まさか」と思わせるため。そんな彼に周りの人物が一人ずつくっつくんです。それで、彼の思いや欲求、興奮する心をしっかり捕まえるんです。キム・ジャジョムとカン・ジュソンがその主な人物で、「落ち着いてください。抑えてください」と話しますね。だんだん王としての姿へと変貌していきます。しかし、民から愛され、尊敬される王へと変貌というよりも、個人の欲求、野望から始まった王への執着だったので、周りの人々のたくさん被害を与えるようになります。
 

写真:KNTV

 

――最後にお伺いします。光海と対立する部分での見どころと、イ・ヨニさんにはロマンスの見どころをお願いします。
キム・ジェウォン:ドラマ『華政』は仁祖が出演する前の光海の時代は民をとても大事にし、愛する聖君として光海の姿が描かれたとしたら、その後の仁祖の時代は個人の欲望で王位を奪い、民をとても愛する貞明公主とのイデオロギーの対立が新しく披露されるシーズン2だと思います。とても面白い展開になると思います。たくさんのご関心、愛情をお願いします。
イ・ヨニ : 二人の男性から愛される貞明公主ですが、彼女自身が選択すべき、本当に心で思うホン・ジュウォンがその相手ではなく、政治的にはカン・イヌを選ぶしかない部分があります。そのような葛藤や三角関係をご覧ください。
ハン・ジュワン: すでに光海の時代が終わる前にも貞明が光海が大事にする火器都監の人たちを救うために心ならずも、カン・イヌと婚約せざるを得ない話がありました。これからシーズン2、後半ではより本格的にそのような部分が熾烈に描かれるのではないかと思います。
4名:KNTVでの日本初放送にご期待ください!今日はありがとうございました。

 

『華政』(原題)
KNTVにて9月5日(土)日本初放送スタート
本放送:毎週土日 午後10時~11時15分
再放送:毎週月火 午後0時45分~2時
©2015 MBC

 

©2015 MBC

 

【キャッチ】
チャ・スンウォン&キム・ジェウォンが実在の王に!
悲劇のヒロインをイ・ヨニが熱演
激動の時代を生き抜いた王女の波瀾万丈な生涯を描く本格派時代劇


【出演者】
出演:チャ・スンウォン(『最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~』『君たちは包囲された!―アクシデント・ラブ―』)、イ・ヨニ(『ミス・コリア』)、キム・ジェウォン(『スキャンダル』)、ソ・ガンジュン(『ずる賢いバツイチの恋』『家族なのにどうして?』)、ハン・ジュワン(『朝鮮ガンマン』)、シン・ウンジョン(『ハイド・ジキル、私』)、キム・ヨジン(『エンジェルアイズ』)
脚本 キム・イヨン(『イ・サン』『トンイ』『馬医』)
演出 キム・サンホ(『男が愛する時』『アラン使道伝』)、チェ・ジョンギュ(『馬医』)
2015年(韓国にて放送中)/全50話(予定)/MBC


激しい権力闘争に翻弄され、身分を奪われた王女――その波瀾に満ちた生涯を描く最新時代劇。17世紀初頭、光海君~仁祖の時代を中心に、権力に取り憑かれた人々の野心や欲望を描きだす。
ヒロインの貞明公主役を演じるのはイ・ヨニ。王女として生まれながら、生きるために身分も女性であることも隠し、復讐心を胸に抱える役どころを熱演している。『ミス・コリア』などの朗らかなヒロインとはうってかわり、新たな一面を披露する。ソ・ガンジュン(『ずる賢いバツイチの恋』)扮するホン・ジュウォン、人気急上昇中のハン・ジュワン扮するカン・イヌとの切ないロマンスの行方にも注目だ。
序盤で圧倒的な存在感を示すのは『最高の愛』などでおなじみのチャ・スンウォン。これまで暴君とされてきた光海君役を、苦悩する為政者としてカリスマ性たっぷりに演じている。中盤からは『スキャンダル』のキム・ジェウォンが登場。クーデターで光海君から王位を奪う仁祖役を演じる。ふたりの演技対決、そしてキム・ジェウォン初の悪役ぶりに注目だ。
現在、韓国で好評放送中の本作。同時間帯の視聴率首位をキープしている話題の時代劇を早くも日本初放送!


【あらすじ】
壬辰倭乱から10年。光海君(チャ・スンウォン)は世子として昌徳宮の整備を急いでいる。しかし、父である王・宣祖(パク・ヨンギュ)からは側室の子として忌み嫌われ、不遇の日々を堪えしのんでいた。異母妹であるまだ幼い王女の貞明公主(ホ・ジョンウン→チョン・チャンビ→イ・ヨニ)の笑顔が慰めだ。やがて宣祖が崩御。王位継承の決定権は正室である仁穆大妃(シン・ウンジョン)に委ねられた。仁穆大妃は息子の永昌大君(チョン・ジンソ)を王位に就かせる教旨を書くものの、貞明公主と永昌大君を守ると誓う光海君を信じる。そして光海君は15代王として即位。しかし、先王にも仕えた尚宮のキム・ゲシ(キム・ヨジン)らの画策で、永昌大君、そして貞明公主は亡きものとされてしまう……。
 ところが、貞明公主は生き延びていた。王女であることはもちろん、女性であることも隠し、倭国の硫黄鉱山へ奴隷として売られる貞明公主。ファイと名前を変え、いつか光海君に復讐することを胸に誓うのだが……。


【キャスト】
光海君(チャ・スンウォン)
側室の子として生まれ、父である宣祖に疎まれながらも、世子に冊封される。第14代王として即位し、やがて冷酷な道を歩みはじめる。朝鮮を守るため密かに火薬開発を進め、死んだと思っていた貞明公主と知らず、ファイと出会う。


ファイ=貞明公主(オ・ジョンウン→チョン・チャンビ→イ・ヨニ)
宣祖の唯一の嫡流の王女。異母兄の光海君が王位に就き、刺客によって死んだと思われたが、実は倭国に奴隷として売られていた。やがて朝鮮通信使となったジュウォンに助けられ、再び朝鮮へ。身分を隠し、火器都監の職人として光海君に近づく。


綾陽君→仁祖(キム・ジェウォン)
宣祖の側室・仁嬪金氏の孫で、光海君にとっては異腹の甥にあたる。弟の綾昌君が謀反の罪で死に追いやられた際、光化門の十字路で号泣したが、それは己の存在を示すため。西人派の支持を得て勢力をつけ、王位を奪うため画策する。のちの第16代王。


ホン・ジュウォン(チェ・グォンス→ユン・チャニョン→ソ・ガンジュン)
名門・豊山洪氏の長男。幼い頃に出会った貞明公主を守ると約束。しかし、命を落としたと聞いて心に深い傷を負った。数年後、光海君の密命を受けて倭国へ。そこでファイと出会い、貞明公主と知らぬまま朝鮮に連れ帰る。そして次第に惹かれていくが……。


カン・イヌ(イ・テウ→アン・ドギュ→ハン・ジュワン)
莫大な財産をもつカン一族の後継者。かつては父の期待に応えようとしていたが、自らの出生の秘密を知り、政治への関心を失くす。ジュウォンとは親友だったが、意見の相違から。ファイが女性であることを一目で見抜くが、表には出さない。


仁穆大妃(シン・ウンジョン)
宣祖のふたりめの正室で、貞明公主と永昌大君の母。ふたりの子を守るため、光海君と駆け引きを繰り広げる。


キム・ゲシ(キム・ヨジン)
宣祖の寵愛を受けた尚宮。さまざまな智謀をめぐらし、国政を操る。強大な権力をもち、光海君の即位後も次々と反対勢力の粛清を行なう。


カン・ジュソン(チョ・ソンハ)
イヌの父で、司訳院の副正。派閥争いのなかで仲裁者の役割を担うことが多いが、腹の底には野心も抱えている。


宣祖(パク・ヨンギュ)
朝鮮王朝の第14代王。側室との子である光海君を疎ましく思っている。


壬辰倭乱
1592年の豊臣秀吉による朝鮮出兵「文禄の役」の朝鮮での呼称。
火器都監
朝鮮中期、銃火器を製造するために設置した政府機関。


【見どころ】
◎視聴率首位を独走する最新時代劇!
本作は、好評を博した『輝くか、狂うか』の後続番組としてスタートし、早くも第2話で同時間帯視聴率首位に躍り出た最新作だ。現在も同時間帯の視聴率首位を不動のものとしている。
 脚本は『イ・サン』『トンイ』『馬医』といった人気時代劇で知られるキム・イヨン。メイン演出はベテランのキム・サンホが手がけてきたが、狭心症の手術のため、『傲慢と偏見』のキム・ジンミンが一時演出を務める。ちなみにキム・ジンミンはキム・ヨジン(キム・ゲシ役で出演中)の夫だ。


◎チャ・スンウォンが“暴君”光海君役を熱演
ドラマでは初の時代劇出演となるチャ・スンウォンが圧倒的なカリスマ性で光海君役を熱演。光海君といえば“暴君”として知られてきた(廃位されたため「○宗」といった廟号がない)が、近年、横暴な圧制者というわけではなかったとの指摘もある。実際のところ、壬辰倭乱(豊臣秀吉の朝鮮侵攻)によって疲弊した国を復興させたほか、江戸幕府と和議を結ぶといった外交政策をとるなど、その政治的実績は少なくないのだ。
近年だけでもイ・ビョンホン(映画『王になった男』)、イ・サンユン(『火の女神ジョンイ』)、ソ・イングク(『王の顔』)ら、さまざまな俳優が演じてきた光海君役。チャ・スンウォンが新たな人物像を描きだす。


◎中盤からはキム・ジェウォンが登場!
光海君をクーデター「仁祖反正」で廃位に追い込み、新たに王位に就くのが綾陽君(のちの仁祖)。演じるのはキム・ジェウォンだ。“キラースマイル”を封印し、初の悪役に臨むことも大きな話題となった。初登場は第21話。その新境地にも注目だ。
ちなみに『花たちの戦い~宮廷残酷史~』ではイ・ドクファが仁祖役を演じている。 

 

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