左からパク・チビン、ユ・スンホ、ヨ・ジング。


1995年生まれ、20歳になったばかりの俳優パク・チビンが5月26日に現役入隊した。27歳、28歳というギリギリの年に入隊する芸能人が多いなか、自らの選択で早期の入隊を決めた。本当はもっと早く19歳で入隊を予定していたが、家庭の事情で遅れたのだという。


映画『奇跡の夏』でニュー・モントリオール国際映画祭主演男優賞を10歳で受賞するなど国内外で脚光を浴びるなど天才子役として注目され、『イ・サン』『善徳女王』『メイクイーン/MAY QUEEN』など人気ドラマで活躍して日本でもよく知られているパク・チビン。演技には早くから真摯に向かい、俳優をずっとやっていくことを決めていた。最近は、子役から俳優へと脱皮を計ろうと、体を鍛えたり、もともと広い交友の幅をさらに広げ年上の俳優らとも積極的に話をするなどしてきた。


しかし子役出身俳優ならではの葛藤は大きかった。子役としての知名度・人気が高いほど、大人への変身が難しくなるものだ。さらに童顔のパク・チビンが、それをひしひしと感じ、早期入隊を決めた最大の理由になったことは想像に難くない。


そんな彼によい先例となった、ユ・スンホだった。ユ・スンホは、“国民の弟”といわれ子役として人気の頂点を極め、その演技力の高さから高校生のころから大人の役をやり始めた。しかし、彼も子役との差別化に悩み、早く大人の俳優になりたいと、なんと18歳で大学進学の代わりに入隊を決めた。


そして彼の選択は成功、除隊後一見容姿はまだかわいらしさが残るものの「男らしくなった」との評価、そして入隊前と変わらず、あるいはそれ以上の人気と話題を呼んでいる。早くに兵役を終えてしまえば、その後の俳優人生にブランクを作らずにすむ。子役出身の俳優にとっては、イメージを払拭するのにむしろ最適な時間となることを証明した。


パク・チビンも、この2年間を自身の成長点としたいと考えている。正統派というより、個性派として成長する予感がする彼の除隊後を今から楽しみにしたい。


かつては、子役がそのまま大人の俳優として成功する例があまりなかったが、近年は子役自身の俳優としての意識の高さや、作品そのものが子役の比重を高くしている傾向があり、人気や注目度が高くなる現象が続いている。一方で、20歳前後の若者が大人の主人公となれる作品は限られるため、今後も、同様に早期入隊を考える俳優が増えてくるのではないだろうか。


ユ・スンホ、パク・チビンに続いて子役出身スターとして最も“その時期”が気になるのは、ヨ・ジングだ。現在17歳の彼は、近年では最強の子役。いや、すでに子役の肩書を外して俳優という扱いになっている。ついこの間まで小さな子供だった気がするが、最近では変わらぬ少年の純粋な姿はありながらも、男らしさ、セクシーさが日に日に増し、年上の成人役をすることも多くなってきた。


彼も早くから俳優をずっと続けると語っている。進学は予定しているそうだが、避けられない兵役の時期をヨ・ジングがどのように選択するのか、早くも気になる。


THE FACT JAPAN|野﨑友子

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