韓国与党の有力政治家で次期大統領の候補として名前を挙げている鄭夢準(チョン・モンジュン)議員が次男の無謀な発言で政治生命に最大の危機を迎えている。 |
[スポーツソウルジャパン|編集局] 韓国与党の有力政治家で次期大統領の候補として名前を挙げている鄭夢準(チョン・モンジュン)議員が次男の無謀な発言で政治生命に最大の危機を迎えている。
鄭氏は21日、緊急記者会見を開き、「心の傷を負った遺族と家族、そして国民に心から謝罪する」と謝罪声明を発表した。続いて「息子の分別のない行動を父として大変申し訳ないと思っている」とし、「息子も反省して謹慎しているが、すべては息子をきちんと教育しなかった私の不覚だ」と頭を下げた。
鄭氏の緊急記者会見は次男の発言によるものだった。2男2女の末子である次男は、韓国南部の珍島(チンド)の沖合で旅客船セウォル号の沈没事故と関連して自信のfacebookに乗客の家族や遺族らを侮辱するような表現を使い、それが父を崖ぶちに追いこむことになった。
次男は、朴槿恵(パク・クネ)大統領が17日に事故現地を訪れた際、乗客の家族らが政府に不満を爆発したことなどを挙げながら、「似たような事件が起きても理性的な対応をする他国と異なって、国民の情緒自体がとても未開(レベルが低い)だ。国民が未開だから国家も未開なのではないか」などの文章を投稿した。
この発言はすぐ一波万波にネット上で広まり、韓国主要媒体でも取り上げることになった。約300人近いがまだ行方不明になっている状況で全国民が悲しみと哀悼の意を表している最中の時期だ。同発言に国民が怒りを爆発させたのは当然の流れで、鄭氏が大株主にいる現代重工業の株価まで大幅に下落したほどだ。
さらに鄭氏は政治人生の中で大きな節目を迎えようとしているところだった。6月のソウル市長選に出馬を宣言し、与党セヌリ党内での党内選挙を準備中だった。これまではの世論調査では鄭氏の支持率が野党側の候補を大きく上回ってきたが、国民のバッシングが集中されることになり、選挙での勝利はもう確信できない状況。
波紋が広がると、鄭氏は息子に代わって鎮火に乗り出し、緊急記者会見を開いて上記のように謝罪文を発表した。鄭氏は謝罪文で、「遺族と行方不明者の家族の皆さん、そして国民の皆さんに頭を下げて深くお詫び申し上げる」と遺憾の意を強調したが、憤りは簡単に収まらない雰囲気だ。
ネット民は、「お前の父がそんな未開な国民をリードしてるんだよ」、「息子のせいで父はもう終わりだ」、「有難う。お前のお陰で鄭氏の考えが分かった。本当に有難う」、「息子の教育もできないくせに何がソウル市長だ!」など強く反発する一方だ。
鄭氏は現在、すべての日程をキャンセルしたまま、次男と一緒にソウルの自宅で自粛の時間を送っているいるという。