酒類業界最大の特殊期として挙げられる「2014年 ブラジルワールドカップ」が目の前に迫ったが、12時間にも及ぶ時差のせいでビール業界がため息をついている。|スポーツソウルドットコムDB

 

[スポーツソウルドットコム|ソ・ジェグン記者] 好材料を目の前にしたビール業界の雰囲気が尋常でない。代表的なグローバルスポーツ大会であり最大ハイシーズンといわれるワールドカップがあと2ヶ月に迫ったが、開催地ブラジルとの時差が売上増加の足を引っ張る可能性があるという懸念からだ。


来る6月14日(韓国時間)に2014年ブラジルワールドカップが始まる。ビール業界でのワールドカップは、文字通り、4年ごとに戻ってくる“特”のハイシーズン。今年の場合、最近閉幕したソチ五輪と9月に開幕する仁川アジア大会など、大きなスポーツ大会が相次いで開かれることになったが、ビール業界で最も大きな期待をかけるのは断然ワールドカップ。


実際に2010年の南アフリカ共和国W杯の当時、韓国のビールメーカーの売上高は二桁以上の増加率を記録した。韓国酒類産業協会によると、2010年6月のOBビールの販売量は前年より14.3%、ハイト真露もワールドカップ開幕後2ヶ月の間で販売量が15%上昇した。
このように売上高の増加が確実に保証されるワールドカップ特需が目前に迫ったが、今年だけは雰囲気が全く違う。12時間にも及ぶブラジルと韓国の時差が変数として作用する可能性が高いからだ。


今年のワールドカップで韓国代表チームの試合日程を見ると、グループステージの第1戦であるロシア戦は6月18日の午前7時、23日の第2戦は午前4時、27日の最後戦(ベルギー戦)は午前5時に行われる。
2010年の南アフリカ共和国W杯の当時のグループリーグで、ギリシャ戦とアルゼンチン戦が夜8時30分に行われたものと比べると、韓国大手ビールメーカのOBビールやハイト進路には多少残念な日程だ。夜明けの試合が多かった2006年のドイツW杯の当時にもグループリーグの3試合のうち、最初の試合であるトーゴ戦は夜10時に始まり、ビールの売上増加に力を加えた。


こうした状況のため、業界では韓国代表チームの成績についてこれまで以上に期待している様子。“時差”と“成績”がビールの興行に最も重要な要素であるだけに、代表チームが16強進出以上の成績を収めた場合、時差の悪影響をある程度減らすことができるという期待感からだ。


最高の成績を記録した2002年の韓日ワールドカップ当時、ビール販売高は3503万箱(500㎖/20本入り)で、前年同期比11.0%増加した。
ワールドカップが韓国で開催されたという利点もあったが、韓国代表チームが最高の成績を収め、試合数もグループリーグの3試合に続いて決勝トーナメント1回戦、準々決勝など4試合が追加されたことが売上高の増加につながったというのが業界の説明だ。


ビール業界の関係者は「冬季五輪とアジア大会など大きなスポーツイベントが多いのは事実だが、酒類の売上高に直接影響を与えるのはワールドカップ」とし、「2002年韓日ワールドカップを機に団体応援文化が定着した。それ以来、ワールドカップは最大の特殊期に挙げられることになったが、今年開催されるブラジルW杯はほとんど夜明けの時間帯に行われるため、前大会より売上高の増加は少ないと思われる」と述べた。
 

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